結果として視察王と呼ばれるようになれたのは、時期的なラッキーがあります。
自分が就職した当時は世の中バブル経済の末期。不動産などは弾け始めていましたが、その不動産の上に作るレジャー施設の計画はそのまま継続されるケースが多い時期でした。
今では、コンサルタントになりたかったら専門業種を身に着けるために何十年も下積みした上で独立するという感じでしょうけど、当時は日本全国にレジャー施設の計画は転がっていて、いわばレジャー施設コンサルタントは人手不足。加えて世の中にパソコンが普及し始めて間もないころで、パソコンが使える人は重宝されていました。
レジャー施設のコンサルタントは大規模なテーマパークで数年働いた人が行うことが当時は普通でしたが、自分はなぜか?この会社に新規で採用されました(考えてみるとこの会社の最初で最後の新卒社員だった(笑))。
いうなれば、この業界の¨バイオハザード(突然変異種)¨だったわけです。
たぶん今の時期(2016年現在)にはこんな採用はないでしょうね。

さて、
現場のキャリアは当然ないわけで、キャリアを埋めるための何か武器を持たなくてはならないと毎日焦燥感のある日々を過ごすことになるのですが、大規模なテーマパークの出身者はことあるたびにその施設を手本にすることを要求します。
しかし、よく考えてみると案件はそのテーマパークほどの規模ではない。案件の規模にあった施設のコンサルができるようになるためにはどうしたらいいものか?こんな中で気が付いたのが視察でした。

コンサル活動にはいろいろなものがありますが、端的に考えると施設を開業させてお客さんに来て楽しんでお金をたくさん落としてもらうための提案活動に集客されます。
だから、全国にある実際に運営している施設を自分でお客として行き、その結果をデータ化すればいいのでは?つまり、「全国の施設を視察してデータ化する」これならテーマパーク業務のキャリアがなくても大丈夫!!

そして、休みの日に全国あちこちを回るようになり、インターネットが普及してからは自分の行った施設の記録を残すようになりました。(反対に貯金はどんどん減りました。。。)

全国のレジャー施設と呼ばれる施設を回るようになって幾つかの気づきもありました。
例えば、視察の目的は好景気な会社からの依頼の場合には、視察することで「対象となる施設にはないものを導入することで差別化を図りたい」という傾向があり、そうでない(多く)場合には、視察することで「規模にあった無駄のないスペックで施設を作りたい」という傾向があることが分かりました。
また、
オープン日に視察するとその施設の熱意や運営力がよくわかります。
前日までは、お客さんを迎えた経験がないわけですから、念入りに計画し、従業員の教育をしている施設は、オープン日にはあたふたしません。反対にオープン日に縛られて日々業務に忙殺されていた施設はオープン日には想像を絶するドタバタ劇を演じたりするものです(この場合が圧倒的に多いのですが。。。)。

「施設の運営は生物(なまもの)」ということを最も体感できるのが実はオープン日なのです。もちろんその後落ち着いてきますので、しばらくしてから同じ施設に行って見ると修正した点などが確認できます。
こうして、視察によって修正点を見つけ出して、自分のコンサル活動に活かすこともできるようになりました。

視察自体は自分にとっては筋トレのようなものです。実際のコンサル活動は運営計画作成や収支計画作成などの王道的な業務になりますが、クライアントの要望に対して精度も視察によって向上しました。この精度が低いことで人件費が超過して倒産するコンサルタント会社もあるくらいなので、自分にとっては筋トレ(視察)は会社人としての重要業務になりました。

こうして業界のバイオハザードは何とか生き続け、現在に至るわけです。

最後に、視察についてもう一度おさらいです。

現地・現場に行き、その実際のようすを見極めること。
そして、見極めるとは
物事の奥底までを知りつくす。良否・真偽などを知る。

これを把握しておけば、大抵の場合失敗しません。
そして、成功するかどうかは、あなたの熱意次第です(笑)。

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