これまで、自分の仕事の中での視察の意義をお伝えしましたが、この作業は特にサービス業で働いている人にとってはとても重要で大事な仕事の一つだと思います。

サービス業が属する第三次産業は第一次産業や第二次産業と違い生産によって目に見える物理的なものが生み出されることが少ない産業です。製造業なら製造物がありますが、サービス業にはサービス物というものはありません。なので、サービス業としての評価はたいていの場合周りの同業種との対比による相対評価で価値づけられる場合が多くなります。

しかしそれは、同業種の手法で良いものはどんどん真似して取り込んでいくことが容易にできるというメリットにもなります。だからサービス産業に従事している人は常に自分の同業種の動向を注視して必要があれば、自分より優位に立っている施設を自分の目で見て確認することが大切なのです。

ただし、見に行っただけでは単なる「見学」です。視察とは?の話でも言いましたが、見学を視察にするためには「見極める」ことが必要です。このため視察をするときにはいくつかの重要な手順があります。

視察は1カ所で終わらせない

幾つかのサンプルを取り出して比較検証して優劣をつける作業を¨ベンチマーク¨と言ったりします。まず視察で大事なのはこのベンチマークを付けられるようにすることです。
比較するので当然1カ所だけを見たのではダメです。最低2個以上必要です。

同じ場所の視察は複数回行う

視察に行ったときに見たものが「まぁ、こんなもんか?」とネガティブに見る人がよくいます。しかし、その瞬間だけを見て判断するのはとても危険です。
見られている側も人間がすることですから、その瞬間施設の最高レベルの作業をしているとは限りません。たまたま下手な人が作業に当たっていた、新人で慣れていない人が行っていたなどということがあります。
だから、見たいものは少し時間をあけて最低でも2回は見ておきたいです。2回とも、、、ということもありますが少なくとも1回よりはましですよね。
そして、同じ作業が長い時間行われているのであれば、少し期間をあけてから見ておきたいです。寒いときと暑いときでは手順が変わったり、身に着けるものが変わったりしますし、道具も変わることがあります。

気が付かれないように見よう

盗撮しようという意味ではないです。「視察してますよ」という雰囲気がみられる側に伝わると本来の作業とは違った手順になってしまったり、妙に格好の良い作業を見せられたりします。これでは参考になりませんよね。何人かのグループで行ったときに、皆さんでジロジロ見たらたぶんみられる方は緊張して通常の力を発揮できないかもしれないので、グループで行ったときには少人数に分かれて、見られる人に無用のプレッシャーを与えないようにしましょう。

記憶ではなくて、記録に残しましょう

視察で最も大事なことです。どんな形にせよ自分以外の人に見せられるようにして保管しておきましょう。「あのときは、あんな感じ。。。」と口でペラペラいうだけでは視察に行ったとは言えません。

っとまぁこんな感じです。
後は、数をこなしていけば自然に資料もたまってきます。
新しいプロジェクトを立ち上げるとき、今の業務を改善したいとき、などなどいろんな場面で視察は役に立ちます。