科学の殿堂的な施設です

No.0089


日本科学未来館

 

日本科学未来館


視察日時 2001年 9月 22日


到着まで

現代建築の英知を結集した(?)ビックサイトを堪能した後は、今度は最先端科学技術をわかりやすく紹介して、子供達の理系離れを減少させるべく(?)今年誕生した新しい博物館、「日本科学未来館」に行くことにしました。

日本科学未来館は2001年の7月にオープンしました。館長は日本初の宇宙飛行士でもある「毛利衛」さんです。施設はゆりかもめの「船の科学館駅」から徒歩で5分くらいでしょうか。船の科学館という科学館のためにある駅には、「日本科学未来館はこちら!」という大きな案内が・・・。果たして案内なのか、踏みつけて船の科学館に行けと言う意味なのか・・・、ことの真意は不明です(そんな訳ないって!!)。

日本科学未来館日本科学未来館

船の科学館の前には駐車場もありますので、車で来た人はこちらに停めても行けます。日本科学未来館にも駐車場はありますが、満車の可能性もありますから・・・今日は大丈夫そうですが・・・。

日本科学未来館の隣には国際交流村と言う施設があります。これは海外からの研究者が日本に来たときに研究期間中滞在してもらうための施設だそうで、海外ではこうした施設が科学系の博物館の近辺には必ずあるそうです。いよいよ日本の博物館も海外のレベルに近づいた証拠なんでしょうか・・・まぁ良いことです。

それにしてもお台場には何でこんなに人がいないのでしょうか?今日は土曜日だというのにあまり人が歩いていません。大丈夫かなぁ・・・。

日本科学未来館日本科学未来館

ちょっと(というかかなり寂しい・・・)国際交流村を抜けると、ガラスで覆われた側面が特徴的な日本科学未来館が見えてきます。ビックサイトとはひと味違った人口感ですね・・・。

日本科学未来館はその名の通り、過去の技術と未来の技術をわかりやすく人々に伝えるために作られた施設です。毛利さんの新しい挑戦だそうですが・・・さてさてどんなところでしょうか?

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ガラスの城(と言ったら小生の実家の近所のラブホテルにも・・・?)と言うのは過言かもしれませんが、とにかく凄い量です。

当然入口もガラス張りなんですが、残念なことにこのガラスに白い文字で営業時間が書かれています。よく見えません・・・。

入口には雨天に備えて、傘袋マシーンが待機しております。

中にはいるとガラスが多いので非常に明るくて広々とした印象を受けます。まずはチケットを買いましょう。チケットは自動販売機での対応です。さすがに未来を意識した施設です。発券機も最新型!!もちろん立ち食いソバ食券タイプのチケットではありません。チケットには日付が刻印されていますが、当日であれば再入場は可能なので、チケットは無くさないようにしましょう!!

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この施設は展示してあるものを単に見学するだけでなくて、施設内に展示内容を説明してくれる人がいるので、この説明を聞きながら見ていくとわかりやすいです。

さぁ中を見ていきましょう。


場内の構成

日本科学未来館の展示エリアはちょっと複雑です。1階と3階と5階の展示フロアと6階のシアター、7階には会議室やレストランがあります。

効率的に見るためにはまず6階に上がって、シアターの予約券をゲットしましょう。

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シアターの時間を確認したら、5階から順に下がっていきながら展示を見るのがグットなのです。そして疲れたら7階のレストランでお茶でも飲んで・・・という結構上下動の激しい見学コースです。

展示見学を始める前に、トイレをチェックしておきましょう。トイレも豪華です。なんか博物館と言うよりはホテルに来たような感じです。

日本科学未来館日本科学未来館

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5階「生命の科学と人間」

5階は二つの展示テーマがあります。一つは「地球環境とフロンティア」もう一つは「生命の科学と人間」です。5階の入口ではチケットを提示しましょう。場内はエスカレーターのあるエリアは無料ゾーンなので勝手に通っても文句は言われませんが、展示エリアにはいるときは各フロアでチケットを提示しなければなりません。

まずは地球環境とフロンティアのゾーンから見てみましょう。こちらは20世紀に入ってから発見されたり解明された原子物理学や宇宙科学を紹介しています。アインシュタインとか相対性理論とか・・・いわゆる理系離れの象徴とも言える人や言葉が並んでいます。

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展示物を一つ一つ見ていけば理解できるようになっています(これでも小生は一応理系大学の出身なので・・・)。でも子供にはちょっと難しいかも・・・と思います。

こんなときは深海探査船「しんかい6500」が展示されています。深海探査船の中がどのようになっているのかを実際に乗り込んで体験できます。

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地球を周回する人工衛星の軌道をわかりやすく説明したものや、人工ダイヤの結晶などを顕微鏡で見たりすることができる場所もあります。

場内の各所には、技術をわかりやすく説明するためのディスプレイパネルがありますので、日頃こうした理科学から縁遠い方は、じっくりパネルを見てから実際の展示を見ることをお奨めします。

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さぁ続いて、生命の科学と人間を見てみましょう。

こちらは遺伝子工学や体の各部位の仕組みを展示しています。ゲノムとかって最近よく聞きますが、ここに来ればそれが一体なんなのかよくわかります。また人工臓器の実物が展示されていたり、人工臓器を作る素材を実際に触ったりできるのです。

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さらには人体のスライス模型などもあります。これはちょっとグロテスクですが・・・。ハジメ人間ギャートルズでマンモスの輪切り肉が出てきましたが、これに近い状態ですね・・・。

ちょっと引きますねこれは・・・。

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さてここから、3階の展示フロアに向かいます。5階の展示フロアを出口から出て、無料ゾーンから回ることもできますが、ここでは未来館のシンボル的な施設「オーバルブリッジ」と呼ばれる橋を利用しましょう。これは5階から3階を螺旋状に巻いているスロープです。中央には未来館のシンボル「GEOーCOSMOS」と呼ばれる大きな地球儀があります。

スロープから下を眺めると良い眺めです。高所恐怖症の方は真似しない方が良いかもしれません。

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このブリッジを下りきると3階につきます。


3階「技術革新と未来」

3階は現代の高度情報化社会の中枢をになっている電気関連の展示です。そしてこうした電機や電子を利用した情報の伝達方法などをわかりやすく展示しています。

オーバルブリッジからおりてくると、まず最初に見えるのが、「超伝導」のコーナーです。かつては小生が大学時代には様々な書物が出回り、10年後には電力の消費量は「現在の半分に・・・」なんて話もありました。10年たった今、あの言葉は一体・・・とも思うのですが、この施設の良いところはこうした超伝導の効果を、スタッフが実際に実験して見せてくれるところです。

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残念ながら実験はちょうど終了して、撤収中でした・・・。

この他には、最近医療機器で活躍を始めている。マイクロマシーンについての展示もあります。こちらは「マイクロ」と言う単位は1/1000000メートルです。何とも凄い単位です。この単位で機能する機械があるというのだから二度ビックリ。実際に顕微鏡を使ってこのマイクロマシーンを見学することができます。

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さて科学の推移と言う言葉で想像されるものに、ロボットなんて言うのもありますよね。もちろんここにもロボットの展示があります。しかもロボットの起源や発達の歴史などのパネル展示もあります。ロボットの起源は「聖水(変な想像しないように・・・)の自販機」だったって知ってました?

もちろん展示だけ見てもおもしろくないので、ここでは1日に何回かロボットのショーがあります。今回は災害のときに生き埋めになった人を発見するために開発されたロボットの紹介でした。カウントダウンの映像とともに始まるのですが、なぜか司会の方すでに舞台中央でスタンバイ・・・せっかくなら袖から出てくるなりした方が・・・

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さて、ロボットコーナーの隣では、現代の生活には欠かせない情報科学技術の紹介です。ここでは情報がどのように伝達されるかをボールを使って表現したり、同じ道路を違う乗り物(馬もあるので乗り物だけではないけど・・・)を使って通ることで、インターフェイスの違いを理解させたり(ちょっと無理があるような・・・)と言う展示のエリアです。

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さてその隣ですが、こうした情報科学技術がどのように進歩してきたかを、実際に技術を開発した方々の解説を交えて紹介するコーナーがあります。「私がワールドワイドウエッブを開発した・・・」と外人が日本語で言うのですが・・・。

このコーナーにはいるにはICカードを受け取ります。このカードを所定の場所に置くと、映像が自動的に流れて来るという仕組みになっています。残念なのは、隣のブースの音が漏れてきて誰が何を言っているのかわからない場所もあることです。ヘッドセットを全て設置すればとも思うのですが・・・。

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このエリアを出るときはカードはちゃんと返しましょう!!持って帰っちゃダメですよ!!

さて、有料ゾーンはこれくらいなのですが、このフロアの無料ゾーンにはマルチメディアコーナーがあって、様々な記録映像を見ることができます。ソファータイプの座席がたくさんあって、ゆっくり座ってみて下さいというありがたい施設なのですが、実際は・・・昼寝場所に使っている方も・・・。

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ちなみに記録映像で人気なのが、PIKOが出ているという理由から入っていた「宇田ヒカル」のプロモーションビデオでした・・・。

この隣にはパソコンを利用したインターネットなどの体験コーナーもあります。みなさん体験と言うよりは、この後どこに行こうかお台場の観光マップを検索しておりますが・・・

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1階

最初に見ても良いのですが、パンフレットのお奨めで見ると最後に見るのが良いようなので、最後にしました。1階です。

この1階は「地球環境とフロンティア」というタイトルで、クリーンエネルギーや環境に優しい住居などの技術展示が行われています。

ちょうど入ったときには化石燃料に変わる新しいエネルギーについての講話がありました。たぶんどこかの大学の先生でしょうが、みなさん真剣に聞き入っております。

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この他に、燃料電池のモデルなども展示されています。2003年に自家用車でデビューできるように開発が進んでいるとガイド役のスタッフの方が教えてくれました。

大学院で勉強されているそうで、テーマパークスタッフのような元気はなかったのですが、知識は完璧でした。でも小生も一応その筋の大学の出身なので原理は知ってるんだなぁ・・・。

さてこの一階ですが、この他には企画展示のコーナーがあるはずなのですが、もう終わったようでした・・・残念・・・。そして無料ゾーンには超大型のプラズマディスプレイがあります。いやぁこれはでかい・・・。

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物販・飲食施設

これだけ色々見て回ると当然のことながら、お腹も減ります。日本科学未来館では7階と1階にレストランがあります。1階はファーストフードのウェンディーズなんですが・・・。

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7階はとても立派なレストランです。一人ではいるのは・・・ちょっと落ち着けそうにないので・・・。

お土産品は1階のミュージアムショップで購入しましょう。日本科学未来館のオリジナルグッズもたくさんあります。毛利館長のスペースシャトル搭乗時のバッジのレプリカなんかもあります。これはここでしか買えないでしょうね・・・。

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とまぁ飲食や物販施設も博物館の中ではグレード高いですよ!


感想

如何でしょうか?小生は理系大学の出身なもので、この手の施設はかなりはまってしまいます。ただ見るだけの科学館ではなくて、科学を伝えるという毛利館長のコンセプトが良く出ている科学館です。

残念なのはいくつかの展示内容が高度すぎて子供がちょっと理解できないような雰囲気があったところです。それと説明するスタッフも、もともと話し上手な人は聞いてて凄くよくわかりますが、そうでない人も若干・・・とまだまだムラがあるようです。

もっともまだ完成したばかりなので、今後に期待しましょう!!

昨今人が減り始めているお台場ですが、ご家族でお奨めの施設です。料金もお手軽ですし・・・運が良ければ毛利館長に会えるかもしれません。写真はOKなので、カメラはお忘れなく・・・吉報を祈ります!?

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視察記録

日本科学未来館(英称:National Museum of Emerging Science and Innovation、愛称:Miraikan)は、東京都江東区青海の国際研究交流大学村内にある科学館である。
TEL 03-3570-9151
住所 〒135-0064 東京都江東区青海2丁目3−6
URL http://www.miraikan.jst.go.jp/
料金 大人 630円
18歳以下 210円
営業時間 10時00分~17時00分
アクセス 新交通ゆりかもめ 船の科学館駅より徒歩5分

地図(GoogleMAP)

天気予報(ハリテンより)

視察履歴

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