リーマンショックの光と影

NO.279


ハウステンボス


ハウステンボス


視察日時 2009年 1月 5日



到着まで

アメリカ発の禁輸恐慌は日本のレジャー施設に大きく影響を与えている。
とにかく、家計の余裕の中で最後の最後に余ったところが使われている業界なので、こうした不況の話があるだけで、一気に底冷えが始まってしまうのである。
九州は今まで中国、台湾、韓国などいわゆるインバウンドによる観光収入が大きな柱となっていたが、今回の恐慌で特に韓国からのインバウンドが激減しているそうだ。

ハウステンボスハウステンボス

そして、その影響を最も大きく受けている施設の一つといわれているのがハウステンボス。何度も危機を乗り越えながらも今回のダメージはかなり致命的らしい。
という話を聞いたので、早速行くことに。。。

ハウステンボスハウステンボス

もともとインバウンド対応では定評があると聞いていたので、もちろんインバウンド対応がどんなものかもチェックしたいと思っていた。
おなじみJRの特急ハウステンボス号で施設に向かうのだが、この特急が複雑。長崎行きの「かもめ」、佐世保行きの「みどり」そしてハウステンボス行きの「ハウステンボス」の3つが一つの列車として出発する。
どれも似たような色だから。。。これはインバウンドの人には辛いでしょうねぇ。。。

さて列車に揺られること90分ほどでハウステンボス駅に到着。
駅にはしっかりお迎えの表示が出ていました(っち・・小さいけど)。
電車から降りた人の言葉を聞いていると残念ながら韓国っぽい人はいない。全部日本人のようです。。。やはり影響は大か?

ハウステンボスハウステンボス

この時期ながら意外に宿泊での利用者は多いみたいで、皆さんまずはゲート前のホテルに流れ込んでいきます。中のホテルよりもお手頃なようですね(隣の人の話に聞き耳立てていたんですが・・・)。

ゲートの周りですが、取り立ててインバウンド対策的な案内はありませんね。
以前と違うのは内部のガイドツアーが新設されたことくらい。最近では動物園や水族館でもやってますからねぇ。。。おなじみのゲートから入場するんですが、発券所も改札も以前に比べると寂しい限りです。がんばろう九州!!


中の様子

続いて中に入ると、非常に元気なお店がありました。
なんと、園内のレンタサイクルです。あの愛知万博でも見たようなおもしろ自転車が結構な数揃っています。1人は当たり前ですが、2人、4人。。。これがまたよく出てます。

考えてみるとハウステンボスは敷地の広さはディズニーランドよりも大きいわけで、しかも埋め立て地だから非常に平坦なんですね。隅々まで歩いて回るのは結構な時間がかかりますが、自転車ならばそんなに辛くはないです。
考えたものです。

ハウステンボスハウステンボス

そして、もう一つおもしろいのが、ショーが充実してきました。
今日は年明けですが、まだクリスマスシーズンのゴスペルライブ。クリスマスツリーもそのままに結構粘っていますね。

ハウステンボスハウステンボス

あと、中国の曲技団のアクロバットショー。
屋内で写真はNGでしたが、天井近くまでの高さを存分に使った迫力満点のアクロバット。
こうした技はやっぱり“中国産”は迫力あります。

以前はあまり気にしなかったのですが、今回改めておもしろさを認識できたのが「オランダ式オークション」。通常のオークションはだんだん金額が上がっていくんですが、このオークションは金額がだんだん下がっていきます。
当然長く待てば金額が下がっていくんですが、その間に他の人が競り落としてしまう可能性もあります。さらにある程度金額が下がると、スタッフが終了を宣言してしまうので、スタッフと他の参加者の動向を気にしながら。。。競り落とします

ハウステンボスハウステンボス

ちなみに、ルールのよくわかっていない人が勝手に落札して、受け取りを拒否したら??
運営視点で見るとそんな怖さがあるんですが。。。そんなシーンが目撃できました。
どうやって解決するか??それは実際に参加してみてのお楽しみということで。。。

ハウステンボスハウステンボス


感想

すっかりインバウンドのことを忘れてしまって園内を回遊してしまったのですが、お金に関わるところや禁止事項・注意事項などはしっかり掲示されていました。
日本語で言うところの「無料なのでご自由にどうぞ」とか「こちらに返却してください」とは「持ち出さないでください」
なんていうものが多いですね。

ハウステンボスハウステンボス

そして、こうした表記が最もしっかりしているのが、ショップでした。
お菓子類は人気があるものはちゃんとハングル文字の記載があります。
お金の貯まる貯金箱には結構しっかりした説明がありますが、韓国の人はこんなの興味があるんでしょうかねぇ。。

ハウステンボスハウステンボス

インバウンドに相当力を入れていたハウステンボスと聞いていたんですが、思ったよりは自由にさせているみたいですね。
まぁせっかく旅行に来て、あれこれ指示されるのもあまり気分が良くないですからね。
制約事項や禁止事項など、施設側とお客さん側お互いに不利益が生じそうなことをしっかり謳って、その他は自由に遊んでもらう。。。これがハウステンボスのインバウンド対応みたいです。

視察記録

1994年開業の九州最大のテーマパーク。その巨大さゆえに経営不振に何度も陥ったが、現在は九州地区で最も稼ぐテーマパークに変貌。最近はVR技術やロボットなどの先端技術を導入した運営も評判がいい施設です。昔からあるチューリップ、バラ、そしてイルミネーションの規模の大きさと綺麗さは多くの人を魅了しています。
TEL 0570-064-110
住所 〒859-3292 長崎県佐世保市ハウステンボス町1−1
URL https://www.huistenbosch.co.jp/
入場料(パスポート) 大人(18歳~64歳) 7,400円
中人(中学生・高校生) 6,400円
小人(小学生) 4,800円
未就学児(4歳~) 3,700円
シニア(65歳以上) 5,400円※価格変動性あり。詳細はこちら
開園時間 9時00分~22時00分(変動あり)
アクセス JR大村線 ハウステンボス駅より徒歩5分

地図(GoogleMAP)

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