さらば、湾岸スキーヤー!!
No.0144
スキードームSSAWS
視察日時 2002年 9月 29日
到着まで
以前からニュースでは知っていたのですが、いよいよスキードームザウスが9月一杯で閉鎖になることになりました。
個人的にスキーからはすっかり遠ざかっていたのですが、これもいい機会久しぶりにスキーなんぞしてみながら・・・と言うわけで今日はザウスに向かうことにしました。
自宅から電車に乗ってJR南船橋駅に向かいます。ザウスと言えば“手ぶらでスキー”が売り物だったはず、もちろん持っているのは視察道具意外は何も無し!!
ところが南船橋についてビックリ!!本格的なスキー道具を持った人がゾロゾロ・・・。スキー道具と汗かきながら半袖、短パンで引いていく姿は、何とも不思議な光景です。
駅からザウスまでは徒歩で3分くらい。皆さん思い出がある方が多いようで、アチコチで記念撮影をしています。
ホームページでは本日は大変な混雑が予想されるとのことでしたが、エントランス周りは思ったより空いていて、ちょっと寂しげ・・・。それでもスキーを抱えた人がエントランスで準備中でした。
スノーボードが普及してから、ザウスは1日の半分がスキー、半分がスノーボードという運営体制になっています。ちなみにこの日は午前中がスノーボードで午後がスキー。
チケット売場は自動発券機なんですが、大混雑までは行かないまでも、客足がとぎれない程度の混雑。自販機のためトラブル対応のためのスタッフが1名いるだけで、皆さん整然とチケットを買っていきます。
準備の度合いと言い、この日はどう考えてもリピーター(しかもかなりハードな)が中心になっているので、スタッフの方もちょっと退屈そうな雰囲気・・・。
この場所でもザウスの思い出話に花を咲かせるグループや、記念写真を撮るグループなど、皆さんザウスが好きなんですねぇ・・・。
私は電車で来たんですが、駐車場の方は大混雑でこちらは、スタッフが大忙し!!ザウスの駐車場はちょうど建物の下になるんですが、こちらは殆ど満車で駐車待ちの列ができている状態。
さてザウスの入口なんですが、チケットをもぎる所がありません。「??}と思ったんですが、ゲレンデの入口でチケットを確認するので、建物の入口は無いようです。
では、早速中に入ってみましょう!!
内部の構成
ザウスの内部は非常に複雑です。ゲレンデまでは入口を直進するだけなんですが、途中には有料のレンタルロッカーがあります。こちらはハードユーザー用の個人貸しのロッカーなので、手ぶらできた人は、まずエスカレーターで2階へ!!
ちなみに2階はレストランとかショップがあるんですが、レンタルの受付はさらにその上!!つまり3階なのです。
3階まで来ると、かつて大盛況だったロッカーカウンターがあります。こちらは非常に寂しい人数ですが、「こんにちは!!」と元気の良い声・・・あぁ救われた・・・。
さて、ここでレンタルウエアを一式借りて、それを持ってさらにもう一階上に、そう、更衣室は4階なんです。このレンタルウエアのセットなんですが、なかなか機能的にできていて好きなんですねぇ・・・。
しかしスキーをするのにどうしてこんなに登ったりしなくては・・・。
ロッカーは上下2層のタイプで、中にはハンガーなどの設備もバッチリです。ザウスのロッカーで特徴的なのが、ロッカーの間にある“手すり”です。スキーウエアって着替えるときは思いの外大仕事になるので、この手すりはとっても便利!!
着替えたものなんかもちょっとかけておくこともできるし・・・。それにしてもこの部屋使っている人がとっても少ないんですが・・・。
ちなみにロッカーはコイン返却式で100円を入れて、利用後に返却となります。こんな凄い設備のロッカーで無料とは・・・。以前に行った夏のプール施設のロッカーは一体なんだったんだ・・・。
さて、着替えも終わったところで、今度は道具を借ります。と言うわけで道具のレンタルは1階なので、登ってきた階段を降りていきます。
ザウスはレンタル場所と返却場所が微妙に別れていたりするんですが、今日は持ち込みの方が非常に多いようで、レンタルしている人がとっても少ない・・・。
スキーとブーツにストックを借りて、いよいよ準備万端!!時計を見るとまだスキーの時間には間があるようなので、スキーを立てかけてしばし休憩。
まぁレンタル品を盗む人はいないだろうから・・・って安易な気持ちでスキーラックにかけておいて、再び2階へ・・・。
ザウスの名物の2階観覧席に向かいます。ここからはザウスのゲレンデがよく見えるんです。現在はスノーボードタイムですが、もうすぐ終了なようで、リフトのラインカットスタッフが準備に余念がありません。
ジリジリとリフト乗り場にコーンが設置され、少しずつバーが着けられていきます。ゲストもわかっていて、「早く!!早く!!」と飛び込んでいきます。
そして12時40分になると、リフトがラインカットされ、入れ替えが宣言されます。バーの外には入れなかったボーダーが・・・懇願しても後の祭りのようで・・・。
さてスノーボードのリフトのラインカットが終わったので、そろそろ入れ替え時間になりますので、ゲートに戻ることにしました。
ザウスのゲートはかつてはセンサー対応の自動改札でしたが、今は改札は開けっ放しでスタッフがチケットを確認するだけ。
仕組みは簡単になって良かったんですが、何となく過去を知る者としては寂しい限りです。
スキーブーツ履いて、スキーかついで・・・一体何年ぶりなのでしょうか??
ザウスの通路は思ったよりも寒くて段々それっぽい雰囲気になってきました。奥に進むと回転扉があって、この先は零下4度の世界!!
ちなみにスタッフの方は夏でも当然重装備。年中常夏の施設に行くことが多かった自分としては、ちょっとこの光景は異様に見えます。
やっとこ、ゲレンデの入口に着きました。果たして滑れるんでしょうか・・・?
いざ!!滑走!!
いよいよやってきてしまいました。視察史上初のスキー施設の視察です。何が心配って「滑れるか」というその一点だけ!!
カメラ持って滑って転んだら・・・恥ずかしいし・・・。しかしここまで来たら後には引けない。中年男性の意地があります。
さて、ザウスのゲレンデなんですが、場内は零下4度。上部は上級コースと中級コースに別れていて、中段以降は初心者コースと言う作りになっています。
何せ数年ぶりなので、まずは初級コースでウォーミングアップ。初級コースにはムービングベルトが連れてってくれます。ちなみに中級や上級コースにすぐ行きたい人はリフトで頂上まで行けます。
まずは初心者ゲレンデに到着して1本目・・・と思ったところで場内放送が・・・「負傷者を搬送しますので、道をあけて下さい・・・」っていきなりかい・・・!!
パトロールの人が担架でゲストを搬送しているシーンを隣に見てしまうと、それまで緩斜面に見えていた斜面が妙に急傾斜に見えてくるので不思議・・・??
まぁそれでも・・と滑ってみると、意外に行ける(と個人的にそう思っただけ・・・)。しばらくはこの斜面で、スキーの感触を楽しんでいると・・・あっという間に2時間経過!!
さて、そろそろ上に行ってみよう!!と一人でつぶやいて・・・(あぁ悲しい・・・)。リフトに乗って中級コースへ!!
リフトに乗りながら、ふとゲレンデに目をやるとアチコチで転んでいる人が・・・。う~ん、大丈夫かなぁ・・・。
さてリフトを降りてゲレンデを見ると、アララ・・・?こんなに急なの・・・?これまでジェットコースターなら何度もこの何倍もの角度で楽しんだはずなのに・・・。臆病風が体をビュービューと吹き荒れる・・・。
でも、引き返すことはできないので、意を決してスタート!!怖いのがコースの中央部で、スノボーによってすっかり雪がはぎ取られていて、殆どアイスバーン状態!!おまけにコブだらけで・・・。
気が付いたら下に来ていたけど、なんとか転倒はしないで済んだ・・・。となると調子に乗ってしまうのが自分の悪い癖・・・。この後3時間近くもこのコースで楽しんでしまった。
ちなみにお隣の上級者コースは1回行って、ごちそうさまです・・・。あぁ怖かった!!これ以降はすっかり視察のこと忘れてスキー三昧してしまいました。
飲食・物販
ザウスでとても寂しく見えるのが、飲食施設です。2階に1箇所とゲレンデに1箇所あるんですが、スタッフの数も少ないし、メニューもセットものが殆ど・・・。
レストランで不思議なのが、ザウスでは喫煙場所が非常にたくさんあることです。屋内施設で、スポーツ施設だとどうしても喫煙場所って限られるもんですが、ザウスの場合潤沢と言っても良いくらい、アチコチにあります。
レストランも喫煙エリアの方が多いくらいです。
それにしても寂しすぎてレポートにならないくらい・・・悲しい・・・・。
ちなみに物販施設は、休憩所になっていました。
それでもゲレンデ横のレストランくらいは利用してみよう!!と言うことで早速お店に入るとこれがなかなか暖かい・・・今まで零下の世界にいた体が温まるのは良いんですが、メガネが一気に曇ってくる。
・・・となると当然カメラも・・・やばい!!と思って急いでゲレンデに戻って「ふぅ~」と一息。でもよく考えると結露したカメラをそのまま冷気にさらしたら・・・凍ってしまう!?
・・・と言うわけで再びレストランに戻ろうとしたとき・・・ドテッ・・・慣れないスキーブーツで右往左往したのでレストランの前で転倒・・・。ゲレンデで転ぶならまだしも・・・恥ずかしい・・・。
ザウスでは精密機器の取り扱いにも注意が必要なわけです。
感想
すっかりスキーを楽しんでしまったのですが、残念だったのはやはり飲食施設ですねぇ・・・。TDLやUSJなどの大きなテーマパークに慣れてしまうと、「喫食場所が少ないなぁ・・・」と言う感触は否めません。
残念ながらザウスは9月で無くなってしまいますが、屋外の天然雪のスキー場もこうした飲食施設は重要になっていくような気がします。残念ついでで言えばパンフレットなんかも全然無くなっていました。リピーターが中心だから読まない人が多いのはわかるんですが、自分のようなゲストのためにも・・・。
まぁその分スキーに集中できたと言えば、その通りでスキー自体は自分のレベルなら充分に楽しめました。翌日以降の体の筋肉痛がその楽しみ方の度合いを改めて物語ってくれましたから・・・。
一つの時代を築いたスキードームザウスが閉鎖されるのは寂しい限りですが、またこれも時代の移り変わりなので受け入れることにしましょう。
ありがとう!!スキードームザウス!!
ららぽーとスキードームSSAWS (ららぽーとスキードームザウス) とは、かつて千葉県船橋市浜町に存在していた屋内スキー場である。通称「ザウス」。
視察履歴
さらば、湾岸スキーヤー!!(2002年9月29日)