国宝五城「彦根城」は足腰に辛い文化遺産でした
NO.554
彦根城
日時 2025年 4月20日
気温30度を超える香港ディズニーランドでガッツリ汗をかいて、そのまま夜中発の飛行機で出発し、関西空港に早朝5時30分に到着しました。とりあえずまさに「旅の汗」を流すために関西空港でお風呂が使えるところに行って、さっぱりしました。
時刻は7時過ぎです。大阪に来た以上はUSJに行きたいのですが、今日は月曜日で自分の年パスが利用除外日です。
京都は相変わらずの混雑なので・・・関西空港駅で悩んでいると目に入ったのが”ひこにゃん”。という経緯で彦根城に行くことにしました。
東海道線に遅延が発生していて、どれに乗ればどこまで行けるか?という状態だったのですがなんとか彦根駅まで到着。

彦根駅から徒歩で10分との表示があるのでこの方向に進みます。

人の流れに付いて行きながら彦根城の麓まで到着しました。駅から真っ直ぐ進んで、そこから山登りというのはお城のあるあるなんですが・・・。この後到着まで過酷な進軍となることはこのときは露も知らずでした・・・。

案内図看板を左に進んで最初に見えるのが「いろは松」通り。なんでも松が47本植えられていることから”いろは”と付けられたそうです。時々修学旅行集団とすれ違うので道路からはみ出ないように注意です。


途中には幕末の大老”井伊直弼”の歌碑があります。地域によっては売国奴という扱いをされている歴史上の偉人ですが、さすがご当地で、良きことをしたという評価です。


井伊直弼は産まれた当時はとても家督を継げるような状況ではなかったようで、子供の頃はお城の外の「埋木舎」というところで過ごしたそうです。
埋木舎の前まで来ると・・・月曜日は休館日・・・今日はお休みでした・・・。


再びお城への道に戻ると、見えてくるのが「二の丸佐和山多門櫓」。堀に囲まれた前線基地です。


更に進むと「馬屋」が見えてきます。城で馬屋が残っているところは珍しいそうです。しかも彦根城の馬屋は他のお城よりも大きいそうです。武芸を重んじたお家柄を象徴する施設の一つです。


馬屋の反対にある堀を渡るといよいよ彦根城の城内に入ります。
彦根城のうんちくは以下の通り。
1600年の関が原の戦いで武功を上げた井伊直政(井伊家初代)は石田三成の持っていた佐和山城を与えられたが気に入らず、別の城を作る計画をしていたが途中で病死。意思を継いだ二代目井伊直継がまだ年少だったので側近の木俣守勝が中心になり建築を開始して、1606年に完成する。以降は井伊家の居城として幕末まで利用され、明治維新後は陸軍の施設として利用された。1993年から平成の大修復が行われており、2023年には耐震工事も行われている。
という感じで創建当時のものではありませんが、国内でも屈指の人気を誇るお城です。


橋を渡るといよいよお城の入口です。チケットはここで買います。お城だけは1000円。その他の施設がセットになった券が1500円です。


チケット売り場の隣にある改札を抜けると、なんという坂道・・・。自分は北京、天津は座れないセミナー講師、香港ディズニーランドは2日間歩きっぱなし・・・足がだいぶ悲鳴を上げているのですが・・・大丈夫か??
自分が弱っていることが原因ではなく、坂道はかなり急なようであちこちで休憩している人を見かけます。お城って元々が軍事要塞だから仕方ないことはわかっていますが、なかなか厳しい登城でした。


迷路のような”曲輪”を登り続けること15分ほどでやっと頂上に到着。

頑張った甲斐がありました。彦根の街が一望できる場所まで来ました。


しかしここはまだ天守ではありません。天秤櫓と言われる最後の櫓です。


天秤櫓の先にあるのが太鼓門・続櫓です。ここが最後の最後の砦。櫓なんですが天守側が屋外通路を持っているとてもめずらしい櫓です。


櫓の中は入れるようになっています。靴は脱いで入りましょう。現代のように製材してから利用するものではない柱もたくさん見ることができます。昔の人は構造計算とかどんなふうにやっていたんでしょうかね?


そして登り詰めること40分ほどでやっと天守に到着しました。幸い天気は晴れているので青空がバックの天守を見ることができました。


ここから天守の中に入ります。中は三層なんですが、階段というより梯子ですね。昇り降りが大変・・・。


上がると最初に見えるが「矢狭間」と「鉄砲狭間」と言われる施設。穴は空いていませんが有事の際は壁を崩して利用するんだそうです。
更には小部屋になっている狭間もあります。ここの担当になると大変ですね。


格子窓越しになりますが、琵琶湖や佐和山など彦根の周辺の景観も楽しむことができます。

お薦めのフォトスポットは案内もあります。インスタ映えするかどうかは・・・信じる人次第・・・。


天守に向かって進んできた通路から、天守の裏側に回り込むと西の丸もあります。こちらは天守に比べると吹き抜けの質素な感じの作りです。


西の丸と天守の間から伸びている通路を今度は下ります。下ると言っても登るときの反対でかなりの勾配です。

下りきったところにあるのが黒門。こちらは映画のロケなどで利用されたことがあるエリアだそうです。


黒門を抜けた先にあるのが庭園「楽々園」と「玄宮園」。現代で言うと迎賓館という感じでしょうか?セット券だとそのまま入れますが、お城だけのチケットは別料金が必要です。
楽々園は建物の中には入れませんが、庭園から建物内部を見ることができます。


続いて玄宮園。こちらは四代目藩主の井伊直興が7年の年月をかけて作った施設。豊臣氏の滅亡以降は天守の改築などは厳しい許可制なので、御城の周りにこうした庭園を作るというのは大きなお城ではよくありますね。

池を見ながら抹茶を楽しめる施設もあります。

そして最後が「彦根城博物館」。チケットを買った場所に隣りにあります。元々「表御殿」として利用していた場所を博物館にした施設。撮影が禁止の場所もありますので注意しましょう。

井伊家といえば「井伊の赤鬼」で有名な”赤備え”と言われる赤に統一された甲冑です。説明によると武田氏の滅亡とともに引き取った旧武田家臣が井伊家の部下になった際に低減された色とのこと。


そして、表御殿として利用していた時代の部屋や庭も残されています。部屋の中は入れません。
という感じでじっくり回ると4時間くらいかかります。お陰でひこにゃんは見ることができませんでした。


そして駅からお城に向かう通りには「近江ちゃんぽん発祥店」もあります。こちらも人気があるのでご賞味するのはいかがでしょうか?昼時を外せばほとんど待たずに食べられます。
彦根城は、近江国犬上郡彦根(現在の滋賀県彦根市金亀町)にある城。江戸時代には彦根藩の政庁が置かれた。天守、附櫓及び多聞櫓は国宝、城跡は特別史跡かつ琵琶湖国定公園第1種特別地域である。天守が国宝指定された5城のうちの一つでもある(他は犬山城、松本城、姫路城、松江城)。彦根八景・琵琶湖八景に選定されている。
| TEL | 0749-22-2742 |
| 住所 | 〒522-0061 滋賀県彦根市金亀町1−1 |
| URL | https://hikonecastle.com/ |
| 入場料 | 彦根城+玄宮園 大人1000円、小中学生300円 彦根城+玄宮園+博物館 大人1500円、小中学生550円 |
| 開園時間 | 8:30~17:00(最終入館16:45) ※時期による変動あり |
| アクセス | JR彦根駅から徒歩10分 |
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