日韓ワールドカップ イタリア vs エクアドル
6月 3日 札幌ドーム 20時30分KICKOFF
イタリアなのだ。アズーリなのだ。1982年スペイン大会で優勝する瞬間をテレビで見て以来、自分はすっかりイタリアのファンになった。何が良いのか?ヨロヨロとした試合はこびながら気が付くと試合に勝っている。そしてなんと言ってもイタリアは“カテナチオ”と呼ばれる堅固や守備なのだ。
基本的にサッカーは点が入りにくい競技なので、点が沢山はいる試合は反対に余り好きじゃない。気が付くと「1-0」で勝利・・・というイタリアのスタイルがなぜか大好きなのだ。
そんなイタリアの試合をフランス大会に続いて2大会連続で見ることになった。幸せいっぱいな気持ちで、北の大地に飛ぶ。今日は月曜日。ワールドカップの期間だけは会社の人も「休む」と言っても文句は言わない。と言うか言われても聞こえない・・・(笑)
一応札幌まで来たのだから、「三井グリーンランド」の視察もチャンとしたし、これで文句はアルマーニ(寒すぎる・・・??)。
札幌ドームにはお馴染みの地下鉄で「福住」駅から向かいます。札幌まで来て何も迷わずに電車乗り継げるようになっている自分が少し怖い・・・。試合開始までは2時間近くあるのですが、思った以上に今日は外人の姿が見えない。一応地下鉄でも来れるようになっているのですが、札幌から直行するバスも出ているので、どうやら外人さん達はそちらを利用する人が多いようです。
福住からは徒歩で10分ないんですが、なんと入口が駅の反対側のため、ここから歩かされること20分以上。しかも外は雨。北海道は露がないはずなのに・・・どうして今日に限って・・・という感じです。
ちなみに今日の札幌ドームですが、その名の通り「ドーム施設」なので、雨の心配は全く要りません。あくまでも中だけ・・・。
やっと最初のチェックゲートが見えてきました。ここではチケットを確認します。ここでチケットを持っている人だけが先に進めるんですが、傘持って、ビデオ持って、デジカメぶら下げた状態で、チケット出せと言われても・・・ワンピースのロビンが居ればこんな時便利なんですが・・・(意外にテレビっ子なのね)。
やっとチケット確認してから今度は手荷物検査。またまた荷物を開けられて、両手ふさがりのままついにチケットは口にくわえたまま手荷物検査を通過。続いてボディーチェック・・・もうどうにでもして・・・って感じです。
やっと改札までたどり着いたときにはカバンは腕に絡まり、ビデオとデジカメはストラップが手に絡まり・・・大変な状態に・・・。そして改札を抜けると最後の一仕事「傘渡し」です。ワールドカップの会場では傘の持ち込みができないので、ここで預かってもらいます。しかし5万人近くの人が来て大丈夫なんでしょうか?
やっと札幌ドームの中に入りましたが、まずは荷物の整理。リュックを背負いなおして、荷物を整理。ついでにビデオとカメラも持ち直して、いよいよドーム内を散策開始!!
居ます、居ます。青いユニフォームをまとったイタリアサポーターがたくさん!!フランス大会の時もそうでしたがイタリア人の良いところは「明るいところ」です。とにかく笑っている人が多い。
早速イタリア人のそばに行って「CHAO」と言ってみる。「AHHA!!コンニチハ!!」と声を返してくれたら準備OK!!後はオッペケ英会話とイタリア語単語の羅列でコミュニケーションが始まります。
一緒に写真を撮りながら話を始めると、「BEER」と誰かが騒ぎ出す。札幌ドームではビールも当然売っていますので、みんなで「乾杯!!」となぜか日本語。「ススキノ行く??」と試合前からみんな上機嫌。
ビールがなくなると、「オカワリです」と不思議な日本語でビールをまた飲んで、大騒ぎ。ちなみにイタリア人って結構煙草吸う人が多くて、フロアはアチコチに吸い殻が・・・。一応ドーム施設なので喫煙場所以外では禁煙なんですが、彼らはこうしたルールを話す警備員が来ると「ニホンゴムズカシイネ」と日本語で言ってごまかします。
ちなみに日本人が同じことをすると、「警備室来る?」と冷たく言われます。なんなんだこの態度の違い・・・。
しょうがない(と言うかルール守れよ!!自分)ので、喫煙所に行くとここがまた煙の部屋。そりゃそうですよね20畳くらいの部屋の中に喫煙者ばかり何十人も集まって、これじゃ・・・排煙もおぼつかないって・・・。
ところがこんな部屋で煙草を吸っていると、「ライター?イイ?」と寄ってくる外人が、なんとドイツのユニフォームを着た方で、「ハイ」と渡すと「アリガトウゴザイマス」と言って来る。ここで今度はオッペケ英会話でコミュニケーション開始。しばらくするとイタリア人が近づいてきて、凄いスリーショットになってしまった。ドイツのユニフォームの方は札幌に住んでいる方で、イタリア人はフィレンツェから来たんだそうです。戦争中だったら大変な絵ですね。
さぁそんなこんなですっかり遊んでいるうちに試合の開始時刻も近づいてきたので、スタンドに行きましょう!!
スタンド内に入ると既に選手はアップ中。イタリアと言えば今回は「トッティ」「インザーギ」「デルピエロ」とこれまた美男子揃いのチーム。ただちょっとベッカム好きな人とは違う雰囲気の方が多い。・・・雑誌で言えばベッカム好きが読むのはコスモポリタンで、トッティ好きは「SAY」だったりする(かな??)。ちょっと癖のある方が多いんですねぇ・・・。
ちなみにイタリアファン男性はどうかって言うと、これまた自分に代表されるように癖だらけな人が多いわけで・・・。
それでも今までテレビでしか見れなかった本当のスター選手が目の前にいるわけですから、写真もビデオも凄い数・・・前回フランスに行ったときはここまでデジカメは多くなかったけど、今では誰でも持っています。
とにかく撮りまくる人がたくさんです。
ところで、今回のワールドカップでたびたび問題になっている「空席問題」ですが、どうやら今日も発生しているようで、自分たちの座っている周囲はいつまで経っても人が来ません。またかぁ・・・。
さぁイタリアはほぼベストのメンバー。デルピエロは控えでスタートですが、それ以外は文句なしという感じです。
札幌ドームは野球もできるようになっている(というかベースは野球場なので・・・)座席が前の方でも高さがあってとても見やすいのです。しかも陸上のトラックがない分、ピッチとの距離もとても近くでかなりGOOD。
今日はゴールの真後ろなので、コッチに点が入れば・・・と思いますが果たして・・・。
選手が出てきていよいよ国歌斉唱の時間。一応イタリア国歌は少し歌えるんですが、やっぱりイタリア語は難しいです・・・。途中から歌えなくなってしまった・・・。
落ち込むまもなくいよいよ、試合開始!!両チームゆっくりしたパス回しから相手の出方をうかがう。イタリアはバックラインがどっしり落ち着いて、すっかり「カテナチオ」モード。
前半10分もしない頃に、キャプテンのマルディーニからの縦パスをエースのビエリが自慢の重戦車ドリブルで抜け出して、シュート一閃!!イタリア先制!!場内大歓声!!
「イタリア!!イタリア!!」の声援が飛び交う札幌ドームは早くもテンション最高!!イタリア先制ですっかり自分も気分が良くなりました。
こうなるとイタリアは強い。がっちり守って相手の攻撃を跳ね返してカウンター一閃。再びビエリが決めて前半で2-0!!あぁまた反対側のゴールに・・・。
後半はイタリアはすっかり引きこもってしまって、エクアドルは打つ手なし状態。時々イタリアの攻撃陣が個人技で突破を試みるものの、大きなチャンスには結びつかない。
そしてやっとデルピエロの登場。「あぁ待っていたよアレックス!!」とデルピエロの応援歌を歌いながら楽しいひとときが過ぎていく。
結局試合はこのまま2-0でイタリア勝利。カテナチオも見れたし、アレックス(デルピエロの愛称)も見れたし、個人的には大満足。
そして預けたはずの傘は・・・なんと預かりカウンターではものすごい早さで対応してくれました。この早さはホテルのクローク並のスピードです。ところがここからが大変。道路が狭い上に信号などもあって、通路はすっかり渋滞・・・。こんな時でもイタリア人はめげたり文句を言ったりしません。
待たされると誰からともなく「ビンチェーレ!!ビンチェーレ!!(勝った!!勝った!!)」と歌が始まります。それにしてもよく疲れないなぁ・・・この人達・・・。
そしてイタリアの勝利に湧く札幌の街へと自分も含めて流れていくのでした・・・この後どうなったかは内緒!!
札幌ドーム(英称: Sapporo Dome)は、日本の北海道札幌市豊平区羊ケ丘にあるドーム球場、ドーム型サッカー場。施設は札幌市が所有し、札幌市と道内財界各社が出資する第三セクター・株式会社札幌ドームが運営管理を行っている。日本で唯一の完全屋内天然芝サッカースタジアムであり、天然芝サッカー場移動方式「ホヴァリングシステム」を世界で初めて採用した。このシステムによりサッカー用天然芝グラウンドと野球用人工芝グラウンドの併用が可能となっている。「第44回BCS賞」・平成114度(2002年)「赤レンガ建築賞」受賞。
TEL | 011-850-1000 |
住所 | 〒062-0045 北海道札幌市豊平区羊ケ丘1 |
URL | https://www.sapporo-dome.co.jp/ |
アクセス | 札幌市営地下鉄 東豊線 福住駅3番出口より徒歩10分 |
地図(GoogleMAP)
天気予報(ハリテンより)
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- 2001/09/15
- ワールドカップスタジアム総点検!?その7