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大和が日本に残したものを知る@大和ミュージアム

NO.418


大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)

大和ミュージアム


日時 2019年 6月30日


世代によって受け止め方がかなり違うのが戦艦大和。自分の年齢だと「宇宙戦艦ヤマト」の印象がとても強いのですが、軍艦に興味がない人でも「大和」という名前はかなり知られています。そのくらい日本人に深く印象付けられている船ということが言えるでしょう。

そんな大和についての情報が細かく得られる施設が「大和ミュージアム」です。現存していない、しかも復元もできないコンテンツを題材にした博物館というのはなかなかありません。

また、コンテンツが“兵器”であり、かつて日本が世界的に孤立化に追い込まれた時代のもの。観光学的に分類すると「ダークツーリズム」に属するものですが、昨今大変人気のある施設です。


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施設のあるのは広島県の呉市。いろんな方法で街を宣伝しているのが駅からよくわかります。呉は明治維新以降海外からの敵襲に備えた“鎮守府”として発展してきた街で現在の暮れには海上自衛隊の基地があります。日本では呉の他に横須賀、舞鶴、佐世保と全部で4つあります。

この呉にある造船所で製造されたのが戦艦大和ということだそうです。


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駅から徒歩で5分ほど。屋根付きの通路で大和ミュージアムまで行けます。この施設の正式名称は「呉市海事歴史科学館」。建物自体は特に船などを思わせる感じではありません。


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施設の前にはミツマタの槍を構える海の神や、戦艦陸奥の砲身などが見えます。船に搭載されている兵器は間近で見ると本当に大きいです。


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建物への入口は出口と共通。中に入るとチケット売り場があります。料金は大人800円。博物館なのでリーズナブルな値段です。今日は日曜日なので家族連れもたくさんいます。


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博物館では案内ツールの貸し出しがよくありますが、ここでは任天堂DSを持っているとガイドアプリがダウンロードできます。荷物を持っている人のためのロッカーもあります。中型タイプと小型タイプ。この日はあまり利用されていないようでした。


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購入したチケットは改札業務をしている女性に見せてまずは常設展エリアに進みます。最初に見えてくるのが1/10で作られた大和の模型。


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大迫力です。1/10とはいえ圧倒されることこの上ないです。宙に浮かせた状態での展示なので、大和の特徴的な部分も細かく見ることができます。


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菊の紋章、球形艦首、4発巨大スクリュー。模型といいながらも実に忠実に再現しています。


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このようにパーツを間近で見れるのも、模型の周辺に段差などを設けているからです。マニアの視点でも作られているというところが素敵です。

模型のあるエリアはいわゆるウエルカムゾーンといわれる場所で、常設展示エリアの手前です。でもゆっくり見るとこのエリアだけで1時間は使ってしまいます・・・。


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さて、いよいよ常設エリア。館内は写真はOKですが、フラッシュはNGです。最初に出てくるのが「呉の歩み」というという年表。江戸時代末期から海洋軍事拠点として発達してきました。


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大和でありませんが、大和以前の旧式戦艦は石炭を燃やしてボイラーを利用していたそうです。これは戦艦金剛のボイラーを模型。巨大戦艦をこんな人力で動かしていたなんて…驚きです。


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江戸末期からの年表が壁面をぐるっと埋め尽くしていますが、その下には時代ごとに活躍した戦艦や航空母艦の模型が展示されています。当たり前ですが現存しないので全て模型ですが、その緻密さは驚きますね。自分もこんな風に作れるようになりたい・・・。


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このゾーンを抜けると、今度は呉の造船所としての歴史の展示。軍港であり造船所である呉では第二次世界大戦終了までに133隻の軍艦が建造されたそうです。大和もその中の一つ。その在りし日の写真が展示されています。

大和のような今でも語り継がれる船を作った呉造船所も、戦争末期には人間魚雷「回天」などの兵器を作っていたという事実を初めて知りました。人が死に壊れることを前提にした船を作らなければならなかった職人さんはさぞ悔しかったことでしょう。


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当然これだけの軍事拠点なので戦争でも徹底的にやられてしまうのですが、造船で培われた製造技術で呉が戦後復興していくことの展示がその次のエリア。船の動力を利用しての内燃機関の製造、造船の再開。そして現在の巨大船の多くは呉で開発された技術が使われており、これが呉の産業復興に大きく役にたったという話。技術大国日本の底力を見せてもらいました。

ってここまでが常設展示館のA棟と呼ばれるゾーン。ここから先ほどの大和の模型を挟んで反対にあるのがB棟。


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この境目には大和から下船する際に利用する長官専用の船の模型などもあります。昔は接岸せずに船で乗船、下船していたそうです。

また、大和ミュージアムのような施設がアメリカにもあります。戦艦ミズーリ記念館。ここのパンフレットもあります。いつか見てみたいです。


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最初に見えてくるのが人間魚雷といわれた「回天」。人が載るにしても非常に小さいことがわかります。


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こちらは、飛行機の操縦原理を利用した潜水艇「海龍」。当時世界初の技術でした。兵器は基本最先端技術を利用するものですから、こうした世界初の技術を日本もたくさん開発していたそうです。


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こちらは零銭62型。零銭シリーズの最終モデルの原寸模型です。


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B棟の展示は自由に回ってみるような動線になっています。やはり零戦は人気がありますね。このB棟の壁面をぐるっと一回りスロープで登り、見えてくるのがC棟。


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C棟では船に関する技術の紹介と子供向けの実験教室などが実施されています。


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ゾーン内では巨大タンカーの模型が中央に鎮座しています。


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船に関する様々な技術的な説明です。パッと見子供向けのように感じますが、大人がじっくり見ても見ごたえ十分な内容です。


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実験用の造波装置なんかもあります。


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そして船といえばやっぱり操縦してみたい・・・という願いをかなえるシミュレーター。子供に人気なのでなかなか空きません・・・。

っとここまでがC棟。


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常設展示の最後のゾーンがD棟。こちらは映像展示ホール。今回は大和の海底での調査時の映像が見れました。


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企画展示ゾーンでは大和の海底調査で引き揚げられた遺品が展示されています。また、現在海底に大和がどのような状態で置かれているのか?という模型。もはやバラバラで宇宙戦艦ヤマトのようにはならないようです。

こんな感じで2時間余り。戦艦、呉という街のことなどをいろいろ知ることができました。大和ミュージアムはお土産も充実しています。


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箱菓子系のもの。


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海軍といえば“カレー”、加えてコーヒーもあります。大和は艦内にラムネ製造機を持っていたということにちなんでか?ラムネも売っています(館内では飲めません)。


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アパレル系も色々あります。山本五十六グッズなんていうのもあるんですね・・・。


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売切れになるような人気商品もあるようです。


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店舗は小さめですが、お土産品は充実の「ミュージアムショップやまと」です。


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軍艦がテーマになっているため、現存するものは当然なく模型や映像を駆使しての展示でしたが、見ごたえは十分にあります。

2005年の開館以来、100万人近くの入館者が続いているそうで博物館としてはかなりの人気施設だと思います。広島駅から電車で30分ほど。海にも近く、かつての面影を残す鎮守府などの周辺スポットも充実しています。

なかなかいい体験でした。