パウダースノーと洗練されたスキー場
No.167
GRAN DECO
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視察日時 2002年12月23日
到着まで
三連休もいよいよ最終日。昨日の蔵王から新幹線で郡山に移動。そのまま盤越西線を北上して会津若松に宿を取り、今日はスキー場視察の最終日猪苗代の「GRANDECO」に向かうことにしました。
昨日から足の調子も思わしくなく、このまま帰京しようかなぁ・・・などという弱虫にうち勝ちなんとか猪苗代駅までやってきましたが、寒いのなんのって・・・。
そしてもっと恐るべき事態は、駅にGRANDECOへのルートを思わすようなバスの停留場の気配すら感じられないことです。近くの観光バスの発着場で聞いても「1日何度か来ているけどねぇ・・・」というなんとも心細い発言が・・・。大丈夫か?最終日?
こうなるといても立ってもいられなくて、早速GRANDECOのインフォメーションに電話をしてみるとシャトルバスが到着することがわかり、待つこと数十分・・・思っていた以上に立派なバスが到着してくれました。
早速乗り込みGRANDECOに向かいます。途中は恒例の熟睡・・・。気が付くと窓の外は白い景色に変わっており、もうGRANDECOの駐車場のそばまで来ていました。
駐車場は4カ所ありますが広大な上に入口で料金徴収、停車位置での誘導とテーマパークで見られるような光景が展開されています。スキー場でここまで整然と行っているのは始めてみました。
バスを降りるともう目の前はGRANDECOの入口。ゲートを中心に左右二つの建物に別れています。左側はレストランとリフト券などの発券所、右側はレンタルカウンターとロッカーが配置されています。
まずはチケットカウンターをチェック。ホテルの受付のような立派なオープンカウンターです。受付には「預かり銭」「釣り銭」と二つの受け皿が用意されています。これはアイデアです。間違えないように・・・それとお互いに確認できるように・・・という配慮でしょうか?
続いて建物反対側のレンタルのコーナーをチェック。こちらは申込用紙に必要事項を記入して、一番奥の受付に行きます。そしてここで精算。
続いてカウンターで必要なモノを借り受けて・・・と言う流れになっています。最初に一番奥まで行かなければならないので、そのための動線もきちんと区切られていて取ってもわかりやすい!!
よく考えられたレンタルコーナーです。
建物が二つに別れているため、「どこに行けば?」と迷ってしまう人もいることでしょう。でも建物のドア前にはちゃんと案内があるので安心です。
大きな文字の表示で非常にわかりやすい・・・なかなか考えられた案内サインです。
非常に考えられた施設です。それではゲレンデに行ってみましょう。
ゲレンデ&リフト
GRANDECOのキャッチフレーズは「滑りやすい」ことのようで、ポスターにも滑り安さを強調する文字が並んでいます。このためコースはなだらかなところが中心で、しかも広くて長いのが特徴です。
コースは全部で7コース。マップには名前と斜度、それに難易度まで色分けされて書かれています。全長約4キロでゆっくり滑って来てもかなりの滑り応えです。
まずは頂上のコース「メリッサ(上級)」「ミント(中級)」「ラベンダー(初級)」から挑戦。このコースは林の間に造られており、木が何本かコース上に立っています。気分は007の追跡シーンで楽しめるコースです。もっともジェームス・ボンドのように華麗には滑れないんですが・・・。
この3つのコースを下ってくると、今度は「サフラン」「ローズマリー」「バジル」「サボリ」というコースに出てきます。
頂上からのコースとは違って、幅も広めで大人から子供までゆったり滑る人も、せっかちに滑る人も楽しめるコースです。ラベンダーコースの一部には急斜面もあるんですが・・・。
早速この急斜面にチャレンジ。昨日夜に気が付いたことがあって今日は転倒回数が非常に少なくなってきました。
最初ちょっと腰が引けたんですが・・・だんだん慣れてくると・・・楽しい・・・。結局施設のチェックが終わった後に、今日も自制心の種(カメラ)をロッカーにしまい込んで、この急斜面で目一杯滑ってしまった・・・。
こうした急斜面がある一方で、迂回コースもきちんと用意されていて、どんなレベル(どんな度胸)の人にも対応できるようなコースのレイアウトになっているのはとても素晴らしい!!
ちなみにこれらのコースをつなぐのはリフトが4本とゴンドラが1本。リフトは全て4人乗りでフード付。しかも一人で滑る人のための「シングルライン」もしっかり用意されています。今日は混雑と言うほどでは無いためシングルラインも通常のラインも待ち時間はほとんど変わりませんが・・・。
リフトの担当の人は非常に明るい笑顔で迎えてくれます。どのリフトもみな同じ対応が出来ているのは凄い・・・。
乗り場では「こんにちは!!」、降り場では「行ってらっしゃい!!」と声をかけてくれます。
この他には子供用の「KIDSエリア」もあり、こちらはスキーにはまだちょっと早い子供達と過ごせるようになっています。もちろんこのエリアは柵で囲ってあって一般のスキーヤーやボーダーが進入しないようになっています。
なかなか楽しめる場所の多いゲレンデです。
飲食&物販
飲食施設はスキーセンター内のカフェテリア。ゲレンデ内には「ブナブナ」「デコ平レストハウス」とあります。スキーセンターにはこの他2階に「雪花(バイキング)」と「メイプル(スタンドカフェ)」がありましたが、今回は時間の都合で省略。
まずはスキーセンター内のカフェテリア。その名の通りカフェテリア方式で、トレイを取って食べたいモノのカウンター前に並んで、最後に精算・・・というおなじみの方式。
カウンターはすっきりしたメニューボードなのですが、クリスマス前と言うことで限定メニューの貼り紙サインがちょっと目に付きます。これは残念・・・。
一方レジは狭い空間を効率的に使えるように2列に並べて左右にレジを配置する方式。空港の入出国審査のカウンターのようなイメージです。
レジの前には大きなトレイ置きもあるので非常に使いやすい!!しかもレジを済ませた後にフォークやスプーンなどの台があるので、レジの流れも非常にスムーズです。
一方座席ですが、テーブルの間隔がかなり狭いのでブーツを履いて、ウエアを着たままではちょっと辛いです。でもテーブルの数がたくさんあることで、満席にまではなっていませんでしたが・・・。広さを取るか人数を取るか・・・難しい選択です。
こうして食事をした後はトレイは返却コーナーに戻します。こちらには大きなラックとゴミ箱があります。
カフェテリアの中で目を引くのがレジの前にある「パンコーナー」です。ホテルの方で作ったモノでしょうか?出来たてで美味しそうです。でもちょっと値段が・・・。
見ていると女性に人気のようです。しかもレジの前にあるのでカウンターで食材をもらった人が、「ちょっと1、2個・・・」って感じで取っていくので結構売れています。
一方ゲレンデ内の「ブナブナ」ですが、こちらは麺類が中心のレストランです。ここの特徴は座席の配置。大人数用の丸テーブルに、4人席、窓際は全てカウンター席になっていて、様々なグループへの対応が可能です。
こちらも前払いで、番号札を渡されて、番号を呼ばれてからカウンターに行って受け取る方式。昼時には並んではいますが、蔵王の時のような混乱はありません。「整然」としている印象です。
ちなみにメニューは印刷された写真をパウチしたものですが、きちんと並んでいるので見やすくてオーダーもしやすくなっています。
「ご自由にお飲み下さい」と書かれたお茶のポットが空だったのはちょっと残念でしたが・・・。
一方の物販施設ですが、こちらはスキーセンターのチケット売場の隣にあります。お土産とゲレンデ内利用のための小物が販売されていますが、ちょっと値段が高め・・・。リゾートはこれだからなぁ・・・。それでもバスを待つ間時間を潰す人でなかなかの盛況ぶり。
どちらかというと「お土産」系の商品がよく売れています。
感想
猪苗代駅で案内が何も見えなかったときにはどうなることかと思いましたが、GRANDECOは非常にレベルの高いスキー場ではないでしょうか?
お客の側に立って考えられているなぁ・・・と感じる施設がたくさんあります。ゲレンデも広くて種類も多かったですし、なんと言っても横幅が広いのはありがたいです。
レストランの従業員の方もよくトレーニングされているようで混雑時にもあわてふためくようなシーンがありませんでした。リフトも笑顔で・・・結構良いこと尽くしだなぁ・・・。
ちなみにこの施設インターネット利用での割引券も出していますので、行くときには是非チェックしたいところです。レストランでの1000円分の食券は大きいです。特に視察3日目は財布の中身が気になって・・・。
猪苗代駅での案内がもっとしっかりしていると、本当に良かったんですけどねぇ・・・等と思いながら、帰りの新幹線に乗り込んで帰京しました。
TEL | 0241-32-2530 |
住所 | 〒969-2701 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山 |
URL | http://www.grandeco.com/ |
アクセス | JR猪苗代駅よりバスで40分 |
地図(GoogleMAP)
天気予報(ハリテンより)
視察履歴
- 2002/12/23
- パウダースノーと洗練されたスキー場