リゾート&テーマパークは空海から学べる@高野山

NO.362


高野山

高野山の視察記録


日時 2017年10月14日


きっかけはブラタモリの高野山の回だった。「高野山は空海テーマパーク」というフレーズが頭にずっと残っていて行かなくてはと思っていました。

今日は帰宅の時間があるのでとにかく早く行ける方法で高野山に向かいますが、最初の特急が7時30分とのことでこれに合わせて出発。

なんば駅で高野山の観光チケットを購入して、初めて特急「こうや」に乗ります。


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時間にして2時間くらいでしょうか?特急の旅は極楽橋というところまで、続いてケーブルカーで高野山駅を目指します。


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ケーブルカーが終点の高野山に到着したのは10時30分過ぎ。大阪からでもかなり距離があります。

ここからは循環バスで高野山を回ります。初めて来たところで土地勘もないのでとにかくバスで一番奥まで行くことにしました。

高野山の一番奥にあるのが「奥之院弘法大師御廟」ここに到達するまでに日本の歴史に出てくる有名人や国内の大企業の墓所が点在するエリアから見ていきます。

バス停「一の橋」を降りると杉の大木がうっそうと茂っているエリアが見えてきます。この先が奥の院。

まずは手を洗います。

もちろんこの先は禁煙なので愛煙家の皆様はバス停の横で畜煙してから出発してください。


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この奥の院の見どころは何といっても歴史上の偉人たちのお墓がいっぱいあるというところ。空海上人は没後5600年経つと復活するといういわれがあり、空海上人の傍にいて一緒に蘇りたいということでこの奥の院に墓を構える人が多くなったということです。

武田信玄、上杉謙信、徳川家康、石田三成・・・歴史上の仇敵が同じ場所に墓所を持っているというのはとても不思議です。仏教をあまり信仰していなかった織田信長でさえ供養塔を立てているというのが空海上人の力を感じますね。

日本の名だたる企業も業務中に殉死した人を弔うために墓所を持っています。


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さて、奥の院を進むと御供所と呼ばれるところに来ます。写真が許されるのはここまで。この先は奥の院でも最高のパワースポットである弘法大師御廟のエリアです。

ちなみに御供所は参拝前後の休憩スポット。ここで高野山のお坊さんからありがたい説法を聞くこともできます。ゆっくり聞いてみたかったのですが如何せん今日は時間が読めないのでまた今度・・・


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弘法大師御廟のエリアですが、ゆっくり回って1時間くらいでしょうか?途中でガイドツアーに遭遇できたおかげで深い話も聞けました。

昨年が開祖1200年。長きにわたって日本人に愛されてきたスーパーキャラクターの空海上人にご挨拶できたのはありがたいことです。

いきなりメインアトラクションに来てしまったので、ここからは歩いて高野山を回ることにしました。奥の院を戻りながら、英霊殿などにお参りして「奥の院前」というバス停まで戻ってきました。


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せっかく高野山に来たのですから、今日はお昼は精進料理にしたいところです。お店も都合よくありまして


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精進定食Aを頼んでみました。凄い!!メニューと並び方も同じ!!これが精進料理!!インスタしても大丈夫か?周囲を見渡すとやはり考えることはみな同じ。

膳が運ばれてくると食べる前に撮る!!みんな同じこと考えてました。お値段は2500円とちょっと高めでしたが、なかなか食べる機会もないのでいい経験になりました。

精進料理というと肉を使わないとか、質素という印象でしたが全部食べるとかなり満腹です!!


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食事を待っている間に高野山はリゾートか?テーマパークか?という点について考えてみました。

まず狭義のテーマパークという点。弘法大師という1200年以上日本人に愛され続けているキャラクター(失礼な言い方ですが・・・いい言葉がなかったのですいません)が存在し、その弘法大師が理想とする世界観を町全体に広げた場所。さらに精進料理に代表されるこの地区に来て楽しめる飲食品、修行に使うグッズやお守りなどの物販品も多数ある。

しかも山の上ということでこの世界感を阻害する要素が周囲にない!!

こう考えるとテーマパークに必要な顧客の消費要素は全て持ち合わせている施設であるので、ここをテーマパークと考えることは正しいと思う。

次にリゾートか?という点。リゾートは顧客が現実世界を離れてくつろげる施設がある。さらに長期間滞在が可能になっている。リゾート内を行き来する交通機関が充実しているなどの機能が挙げられる。

現在は違うかもしれないですが、もともとは宮廷の政治闘争から逃れたり、平和になりたいという現実世界を逃れてくる施設であり、宿坊と呼ばれる施設もあり、出家してここで生活することも可能。さらに循環バスという交通手段もあり、この中は行き来はかなり便利。実際に住んでいる人もいる。

リゾートに必要な機能も全て揃っている。

こう考えると日本には1200年も前からリゾート施設、テーマパークの手本になる施設が存在していたのだということに帰着する。

良いね!!高野山リゾート・弘法大師パーク

食事も終わったので今度は弘法大師パークの奥の院とは反対側へと向かいます。

うまい具合にバスが来たのですが、これが満席・・・


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今度は歴史の授業でもお馴染みの「金剛峯寺」に向かいます。ご存知の通り開祖は空海上人。日本における真言密教の総本山。術を使うなら金剛峯寺です!!

大きな門をくぐるといよいよ金剛峯寺。名前はすごくいかつい感じですが、中は割合質素で穏やかな感じがします。


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中に入ると石庭などもあります。密教というと火等をもっと使って激しい修行をしているイメージだったんですが、割合心を落ち着かせる場所が多いようです。


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途中にちゃんとお土産コーナーもありました。

さらに順路の最後では炊事場を見せてもらえます。流石にたくさんの人の食事を作るのでしょうね。釜も大きいし、水汲み場も大きいです。


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最後は下足場所に戻ってきます。

この後、外からもお参りできるように襖は開けてありました。


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ここからは徒歩で、金剛峯寺と並んで高野山リゾートの人気施設「根本大塔」に向かいます。

この途中には6時の鐘と呼ばれる施設や大師教会という施設もあります。


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根本大塔は金堂を始めとした大きな建築施設が集中しているエリアです。手を洗ってから見学しましょう。


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続いて金堂、御影堂、そして通りに出るときに入口の門(逆回りだった!!)


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さてこの門の外に出ると「町石」というものがあります。高野山リゾートにつながる道路には1町(約150メートル)ごとに「残り何町」を示す町石というものがあるそうです。これが175町から始まっていて、この根本大塔のエリアで1町(つまり終点)ということになります。

リゾート施設は周辺の交通案内も重要です。1200年も前から案内にも気をかけているというのは驚きです。


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今度は、本来の高野山リゾートの入口に向かいます。高野山駅からバスで来るとリゾートの中央部に着きますが、本来は大門といわれる施設がこの施設のメインエントランスです。

元々歩いて先ほどの町石をたどってくるのが「高野山石道」と言われる世界遺産に登録されているコースです。

町石をたどってくるとかなり急な坂を最後に上って見えてくるのがこの大門。石道から登ってくると大門が見えた瞬間に凄く達成感のある、見事な施設配置です。


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大門はさすがに密教リゾートへの入口です。門には梵字が記載されて、両サイドには仁王様が睨みつけております。


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大門をくぐると根本大塔までは3町という超石が見えてきます。距離にして陸上トラックを1周ちょっとということです。

本来だとここから高野山リゾートが始まります。


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大門を抜けてからの3町の区間はいわゆる宿泊施設と物販施設のエリア。宿坊と言われるお寺+宿泊施設とお土産と生活用品が販売されている物販店舗が続く。

いうなればこのエリアは高野山リゾートのオフィシャルホテル群。真言密教というテーマで統一されたホテル群ということになる。


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この物販と宿坊の通りは町石が終わった後も、奥の院の入口でもある一の橋のあたりまで続いている。本来は宿坊にまず立ち寄り身なりを整えてから奥の院へお参りに行くというのが正しいスタイルなのかもしれません。

そしてリゾート内で最もにぎわっているので、千手院橋のバス停の近辺。ここにはインフォーメーション施設である観光案内所もあります。


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という1200年前に作られた日本最古のリゾート施設&テーマパークの旅はそろそろ時間になりましたんで、再び高野山駅に戻り、極楽橋へ。

南海電鉄の観光列車も走っているんですね。今度はこれに乗りたいです。


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視察記録

日本人なら誰でも知っている弘法大師(空海上人)が祀られているところ。高野山は修験場として開かれ、現在は多くの住民が住む仏教都市となっています。
TEL 0736-56-2011
住所 〒648-0294和歌山県伊都郡高野町高野山132
URL https://www.koyasan.or.jp/
入場料 金剛峯寺 中学生以上1,000円、小学生700円
開園時間 8時30分~17時00分
アクセス 南海高野山ケーブルカー「高野山駅」からバス

地図(GoogleMAP)

天気予報(ハリテンより)

視察履歴

2017/10/14
リゾート&テーマパークは空海から学べる

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