オープン直後にやってきました。
NO.175
ラクーア
視察日時 2003年 5月 3日
到着まで
いよいよ五月の連休に突入しました。昨年のような長期休暇が望めない今年のカレンダーをにらみながら、今日は大都会にできた新しい施設「LaQua」に行くことにしました。
おなじみの後楽園遊園地が今年の5月に温泉と商業施設を含んだ新しいエリアをオープン。さらに従来の後楽園遊園地のエリアも入場料を取らないフリーゲートシステムを導入してリニューアル。果たしてどうなっているのか?興味津々・・・。
最寄り駅の水道橋駅では案内看板も「LaQua」の文字が登場しました。駅からの光景も観覧車ができたことで雰囲気もちょっと変わりました。相変わらずなのは道が汚いことくらいでしょうか・・・?
さて今までの遊園地に向かって歩いていくと小さな案内看板が見えてきます。道路に面しているとは言え大きな看板をつけられない大都会の施設の宿命的な光景ですが、遊園地と言うよりはボウリング場・・・と言う雰囲気に見えてしまうのが残念。
さて従来のエントランスですが、フリーゲートになったのでチケットブースはショーの専用チケット売り場となりました。LaQuaができてもスーパー戦隊ショーは依然高い人気です。早速ショーのチケットを購入。今日は「爆竜戦隊アバレンジャー」ショーです。
チケットを購入したら“整理券”をもらっておくのを忘れてはいけません。実はチケット売り場で購入するのはあくまでも「ショーの入場券」であって、ショー会場に入るためにはこれに整理券が必要になるのです。
後楽園の戦隊ショーは他の施設のキャラクターショーとはひと味違います。何が違うかというと、その人気です。ただのキャラクターショーと言えばそれまでですが、ビデオにカメラ、全身キャラクターを模した服を着込んだ子供達がわんさか・・・。
ショーのチケットを購入し整理券も確保しましたので、いよいよ中に入ることにしましょう。フリーゲートと言うことですが、今までの改札はそのままになっています。変わったと言えば今までなかった「待ち時間表示モニター」が改札で出迎えてくれることくらいでしょうか?
後楽園遊園地・・・改めLaQuaの内部をチェック開始!!
従来のエリア
後楽園遊園地はLaQuaのオープンに伴って、東京ドームシティアトラクションズという名称に変わったようです。非常に長い名称になってしまいましたが、やっぱり「後楽園遊園地」という方がしっくりきます。
まずは先ほど買った「戦隊ショー」。整理券にはA~Hまでの記号が記載されており、記号ごとに集合場所が違います。もちろん入口に近いところからA、B・・・となっています。
もちろん戦隊ショーにあやかった便乗方法(?)も充実しています。まずはアバレンジャーのコスチュームを着て記念撮影ができるコーナー。こちらが非常に人気で待ち時間も出ています。
子供がねだるのかな?と思ってみていると意外なことに両親(母親が多い)が「せっかくだから」と子供に奨めているシーンが見られます。対応する側も子供が相手なので、子供の目に入りやすいところに案内を付けたりと工夫があります。
もちろんおなじみのキャラクターグッズのショップも盛況です。最近はテレビのストーリーの中で次々に新しいグッズが出てきます。これを追いかけるようにグッズも次々に新製品が出てきますので、ご両親のお財布の紐は常に開放状態のようです。
11時からショーが始まりますが会場への入場開始は10時30分。日曜日の目覚ましともなっているアバレンジャーのオープニングソングが流れはじめると入場開始となります。
入口の前にはアバレンジャーが登場していわゆるグリーティング。子供を先頭にみるみる観客席に流れ込んでいきます。
ちなみに今日の整理券の記号は「H」。つまり最終ブロックでの入場となるので良い席は既にない・・・。
午前中のショーなんですが既に観客席は大入り満員。この客席の隙間をぬってドリンクやフード、そしてパンフレットまで販売されています。観客席に入ってしまうと親は子供の言いなりで、ドリンクにフード、パンフレットなど飛ぶように売れていきます。不景気という言葉はこのエリアには無縁のようです・・・。
こうした狭い客席をぬって販売する能力はやはり東京ドームで培われたものでしょう。テキパキと販売が進んでいきます。
場内の販売スタッフの動きに感心しているうちにショーの開始時間になり、いよいよスーパー戦隊ショーの始まりです。
以前に見た「忍風戦隊ハリケンジャー」ショーのときと比べると火薬の量が少し減ったような気がしますが、これはやはり西からの影響なんでしょうか・・・?
色々考えることはありますが、すっかりビデオのスイッチがオンになっていて撮影している自分が少しイヤになる・・・でも周囲を見ているとお父さん達がビデオで必至にアバレンジャーを追いかける。お母さんと子供はポップコーンを食べながら観覧。どうやらお父さんには“休み”はないようです。
無事ショーが終了して退出となるのですが、ここでももう一押し。なんとアバレンジャーのサイン色紙が販売されます。さらに一緒に写真を撮る予約(もちろん有料)も受け付けています。色紙が飛ぶように売れていきますが、一体どんなサインなんでしょうか?
大盛況のスーパー戦隊ショーを行うのが「スカイシアター」と呼ばれるところなんですが、この下のジオポリスには「ドンチャックステージ」と呼ばれるステージもあります。
こちらは女の子向けのキャラクターショー「明日のナージャ」。天涯孤独なダンスの天才少女が生き別れた母親を捜す・・・ストーリーはおなじみのモノですが、時代劇が“勧善懲悪”が基本であるように、女の子向けのアニメは“不幸な身の上と旅”と言うのが定番なようです。
ちなみにこちらのステージは開始と同時にじわじわ人が集まりだし、気がつけばステージ周辺は満員の状態。スカイシアターのショーが終了とほぼ同時刻に始まるので、人が流れてくるまでに少し時間がかかるようです。
さぁいよいよLaQuaに行ってみましょう。
LaQuaアトラクション
スカイシアターのあるパラシュートランドとタワーランドのエリアの奥に「LaQua」の入口になる地下通路があります。実は道路を挟んでいるためこうした地下通路で結ばれています。
LaQuaだけ見たい方は東京ドーム側にある入口の方がスムーズに入ることができます。後楽園側の通路からはLaQuaの1階へ、東京ドーム側の通路からはLaQuaの2階へとつながっています。
遊園地側から出るとちょうど観覧車とコースターの待ち行列になる階段の下に出てきます。このあたりはちょっと混んでいるので東京ドームを回った方がスムーズに入れるようです。
今日は連休初日と言うこともありかなりの混雑。待ち時間モニターで確認したところ、ジェットコースター“サンダードルフィン”はなんと120分待ち!!
しかし、今日はとっておきの裏技を用意してきました。LaQuaのオフィシャルスポンサーになっているドコモとの提携で利用できるLaQuaのi-modeサイトから時間指定でアトラクションの予約ができるのです。しかもクレジットカードを利用すれば料金もカード精算。残念ながらこのシステムが利用できるのはコースター“サンダードルフィン”と観覧車“ビックオー”の二つだけなんですが、メイン中のメインに導入されているシステムだけに利用しない手はありません。
予約を済ませている人は出口階段を登ります。サンダードルフィンの入口はなんと3階、ビックオーにいたっては5階なのです。エスカレーターもあったのですが・・・。
乗り場に着くと一番端に「i-モード予約の方」と書かれた案内板を発見。どうやらここが乗り場のようです。
まずは携帯の予約画面を表示させて、スタッフに渡します。すると機械のスキャナーに当ててくれてこれで乗車準備と料金支払いが完了。
既に2時間近く待たされている表情の方々を尻目に、次回乗車の列に入ることができました。究極のファストパスですねぇ・・・これは・・・。
いよいよサンダードルフィンに乗り込み、出発進行。まずはいきなり写真を撮られます。そして一気に地上80メートルを超える高さまで運ばれていきます。そして80度の勾配を急降下・・・これはほとんど降下と言うより“落下”です。
さらにLaQuaの商業施設のあるビルを駆け抜けて、ビルの間から更に降下・・・。そしてメインイベントでもある観覧車の間を通過!!そしてカメラでパチリ・・・逃してしまった・・・。
結局LaQua内を二周したコースターは無事に降車場に到着。ここまで僅か2分足らず・・・。ここまで非常に乗り心地も良くしかも、静か。上昇時にはチェーンではなくてウインチで引き上げ、ブレーキも圧縮空気ではなく“渦電流ブレーキ”という新型のブレーキを利用しているんだそうです。
乗り心地良く、スリル満点、そして静か・・・21世紀のコースター“サンダードルフィン”でした。
続いて何に乗ろうか?と思って歩いていると噴水のある池が目に入ってきます。こちらは1日5回行われている噴水ショー「ウォーターシンフォニー」の場所。ちょうどショー開始前だったので、早速観覧することにしました。
音楽に合わせて噴水が大きく出たり渦になって出てきたり・・・噴水のノズルが水を噴きながら回転したりといろいろと趣向を凝らして見せてくれます。しかも水中からの照明も変化しているようですが、昼間はちょっと見にくいです。この噴水は夜間に楽しんだ方がきれいですね・・・きっと・・・。
さて、今後は水にちなんだアトラクションで、フリュームライド“ワンダードロップ”に行ってみましょう。こちらはドコモのi-mode予約ができないので、列に並びます。
待つこと70分。列の最後尾では90分と言われていましたが、予想より短めでした。オープンしたばかりなのでしょうがないのかも知れません。ちなみにこの列をカウンターを持って歩き回るスタッフの方もいました。きっと時間と人数の関係を計っているのでしょう・・・。
ワンダードロップは乗り場が1階あり、天井は水中をイメージさせるような塗装になっています。ドロップの瞬間も水の中に飛び込む雰囲気で作られています。なので当然乗物は潜水艦型・・・に見えるのは自分だけでしょうか?
さて、70分待っていざ乗り込んでみると、まずは上昇。ターンテーブルで回転して笹の森のようなところを抜けていきます。そしていつの間にか・・・ドボ~ン・・・濡れないと思っていたら足下はずぶ濡れ・・・。
「濡れることがある」と書かれた案内板を恨みつつ・・・次へ向かうことに・・・。
続いて行ったのが後楽園名物のお化け屋敷の21世紀版「THE 13DOORS」。ウォークスルー型のお化け屋敷。こちらも70分待ちの大盛況。
待ち列は階段を登り2階へと続いています。お化け屋敷なので場内の人数を制限する必要があり、思いの外列が前に進まない。さまよう視線の前に不思議な物体が目に入ってきました。??なんだ??
後ろから見ると黒い大きなボールのようなものがヒョコヒョコ歩いています。実はこれがLaQuaのキャラクターのラクーアちゃん。人間のストレスを食べて生きているそうです。前から見るとちょっと不気味・・・。意外に巨乳なのがセールスポイントだそうで・・・。
それにしてもお化け屋敷の前で・・・何とも・・・。
さてさて、やっとの思いでいよいよ入場。アトラクションの名前の通り、場内は13の扉があり、これを入口で受け取った鍵により開けながら進んでいくというもの。叫び声あり、脅かしライトあり、人形ありと盛りだくさん。人間のスタッフも出演します。普通のお化け屋敷よりは数段凝っていて、迫力満点です・・・たぶん普通の人には・・・。
さぁいよいよラクーア最後のアトラクションに向かいましょう。大観覧車その名も“ビックオー”。この観覧車はまず中心がすっぽり抜けているコアレスタイプ。さらにこの中心をコースターが抜けていくという新しいタイプの観覧車。
ビックオーもドコモのi-mode予約が適用されます。現在の待ち時間は70分程度ですが、ここも待ち時間無しで乗れました。時間にして15分くらいでしょうか?大都心の眺望はなかなかです。
観覧車と言えば外の眺望を楽しむ・・・人も多いのですが、ビックオーはなんと言っても中心にコースターが横切るので、これを見るのもまた一興。でも回転の時間を考えると2回見れた人はかなりラッキーなのでは?
i-modeの特典を最大限に利用しても全部制覇するには混雑時には5時間程度は覚悟しないといけないようですが、ラクーアのアトラクションさすがに楽しかったです。
LaQua物販・飲食施設
アトラクションを満喫した後は、もちろん物販・飲食の施設チェックをしましょう。
まずは物販施設から・・・。LaQuaの物販施設は4層のフロアに入っています。1階から4階までが物販施設です。視察であちこちのショッピングモールに行っているものの相変わらずのブランド音痴で、どれが高級品店かはチンプンカンプンなんですが、いわゆる定番お店はほとんど入っています。
ユニクロや成城石井なんかはわかるんですが、後は・・・。でもネームバリューのあるお店が入っているようです。中にはヘアーサロンなんかもありますから・・・。最近ショッピングモールでヘアーサロン・・・増えてきているような気がします。
女性の下着のお店も入っています。これが結構な混雑ぶりで・・・あの人はこんな下着が好きなのかぁ・・・イヤイヤ・・・これは視察しちゃいかん・・・。
建物自体が細長い建物なので、通路が1本だけだったのは意外でしたが、これならお買い物だけでも十分楽しめそうですね。
一方飲食施設は1階と2階に集中しています。ファーストフード系はアトラクションのゾーンにもいくつかありますが、ここではあの元大関「コニシキ」がプロデュースしたハワイ創作料理のお店「アンバランス」が要チェック・・・したかったんですがこちらが大混雑・・。
アンバランスを逃してしまったら、隣の「BABA-GUMPシュリンプ」を選びましょう。大ヒット映画フォレストガンプのエンディングで主人公のフォレストガンプがエビの事業で大成功を納めますが、もしこのガンプがエビを使ったお店を開いたら?と言うのがお店のコンセプト。
メニューを見てもよくわからない料理なんですが、店員さんのおもしろいトークと不思議な雰囲気で何となく楽しめてしまうのがこのお店。
お酒飲める方は「シェイカーボトル」でカクテルを頼んでみましょう。この後がおもしろいんですよ・・・!!
アトラクションに乗り、食事も済ませたら、最後は温泉でゆっくり体の疲れをとりましょう。これが今回のLaQuaの最大の売り物「SPA LaQua」。地上5階から9階までを利用して地下1700メートルから掘り出した温泉を堪能できます。
残念ながらSPALaQua内は写真撮影禁止(当たり前か・・・)なので写真はありませんが、ここで是非体験したいのが、リラクゼーションルーム「ヒーリングバーデ」。
男女共用のスペースなので浴衣は着用しなければなりませんが、温泉で暖まった体をデッキシートで都会の景色を見ながら冷ましていけるのです・・・。人気のエリアなのでデッキシートを確保するのが一苦労なんですが・・・。
アトラクションの並び待ちで疲れてしまった方にお奨めしたい逸品でした。
感想
フリーゲートを導入することでいろんなことを目的にした方が来るようになったようです。アトラクション狙いの方、温泉狙いの方、買い物バックをたくさんぶら下げた買い物狙いの方・・。
こうした意味ではLaQuaの後楽園遊園地に与える波及効果はかなりものののようです。フリーゲートになったおかげで、従来のアトラクション乗り放題のパスポートが姿を消してしまったのが残念ですが、アトラクションのチケットを買う際に高さを感じなくなった気がします。
全てを楽しむとあっという間に1日過ぎてしまいますので、ご家族の方はアトラクションチームとショッピングチームに分かれて行動する・・・なんていう楽しみ方もできそうです。
食事もテナント運営なのでたくさんのメニューが楽しめますので、2食食べても飽きることはありません。
これだけ良くできた施設なんですが、難点と言えばベンチなどがちょっと少ないことでしょうか?お店の前のテーブルと椅子はありますが、完全なパブリックスペースにもっと休憩場所が欲しいですねぇ・・・。
それにしても、人のストレスを食べるラクーアちゃん。ちょっと近づきにくい存在でした・・・。
従来の「入場料」という境界を取り外したLaQua。今後他の施設がどのような追随を見せるのか?大都会の新しい遊園地は21世紀のテーマパークのあり方を示しているような気もしますが・・・今後に期待です。
後楽園ゆうえんち(現・東京ドームシティアトラクションズ)旧コースターランド(遊園地北側部分)の再開発計画により建設され、2003年(平成15年)5月1日開業。従来のファミリー層向けの遊園地ではなく、会社帰りに立ち寄ることもできるような都市型レジャー施設である。社会人女性を中心的なターゲットとし、基本コンセプトは「東京の真ん中でリフレッシュを楽しむ」である。所在地は東京都文京区春日一丁目3番。三井不動産と提携。
TEL | 03-5800-9999 |
住所 | 〒112-0003 東京都文京区春日1丁目1−1 |
URL | http://www.laqua.jp/ |
入場料 | 無料(SPALaquaは有料) |
開園時間 | 11時00分~21時00分(レストランは23時00分、SPAは翌朝9時00分まで) |
アクセス | 東京メトロ丸の内線 「後楽園」駅から徒歩1分 JR総武線 「水道橋駅」から徒歩6分 |
地図(GoogleMAP)
天気予報(ハリテンより)
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- 2003/05/03
- オープン直後にやってきました。