究極格差社会(?)の遺産を見る@平等院鳳凰堂
NO.347
平等院鳳凰堂
日時 2016年 5月14日
平等院に来るのは何十年ぶりだろうか?京都は何度も来ていたがなかなか宇治まで足を延ばすことはできないでいましたが、今回は調べたいこともあって何としても行くことに。。。すでに2カ所見た後なので時間が厳しいのですが京都経由でJRを乗り継いで宇治にやってきました。
駅前には「源氏物語の街」という記載がありました。源氏物語は京都御所の話ではないのか?と思うのですが、平成3年の日本の女流文学の発展を狙って「紫式部文学賞」というのを宇治市が制定して、その後「源氏ロマン」というイベントをしてから街を源氏物語の街というコンセプトで活性化したらしいです。ちょっとこじつけですね。。。まあ良いか?
さて宇治駅。JRと京阪が宇治駅を名乗っているのですが、これが結構離れている。どっちかというと京阪の宇治駅の方が橋も渡れて雰囲気があるし、微妙に近いように思います。
JRだと商店街の突き抜けて参道に向かうのですが、京阪だと宇治川にかかる橋を渡って参道へ。。。商店街の雰囲気は、、、もちろん源氏ロマンです!?
参道に入ると路面の材質が変わってきます。それまでアスファルトですが石畳調の路面。昔ながらの狭い路地ですが、車はどんどん入ってきます。。。orz
宇治と言えば、宇治抹茶。ということで抹茶を使った食べ物が軒を連ねます。中には抹茶ラーメンなるものもあります。しかし今はとにかく入館しないといけないので、食べ物はぐっとこらえて先に進みます。
参道を進むと、そのうち厳かに樹木で仕切られた玉砂利の通路が現れます。ここからが平等院。まずはチケットを買いますが、ここでびっくり。すでに本日の阿弥陀堂の入場券は完売。。。無念。。。後で、警備のオジサンに聞いたのですが1回50人なので1日で1050人までしか見れません。遅くても15時頃にはなくなってしまうそうです。現在時刻は16時。。。朝は9時から配布するそうです。USJの整理券よりも競争率が厳しいのでした。。。オジサン貴重な情報ありがとうございました。
仕方ないのでチケットを買って中を回ることにします。朱塗りの門がすでに「源氏ロマン」を醸し出してます。中は松の木+広葉樹でうまく目隠しされていてなかなか鳳凰堂は見えてきません。
元々平等院は時の権力者藤原道長の別荘。これを息子の頼道が寺院に改装したというもの。今でいえば親の資産をドラ息子が好き勝手作り変えてしまったというところでしょうか?
でも、結果として世界遺産になったのだからドラ息子ってわけでもないのかな?
池の前に鎮座する鳳凰堂は、久々ですがやっぱり威厳ありますねぇ。セレブの池に必須の錦鯉もきれいです。
これも前出のオジサンから聞いたのですが、ここも大修復を行ってすべて創建当時の色に塗り替えたりしたんだそうです。なかなか資料が見つからなくて難航したらしいですが、それは古都の土地柄。えらい歴史の先生がたくさん集まって何とか仕上げたらしいです。
おなじみ10円玉の表のデザイン。並べて写真を撮ろうと思ったら、、、こういう時に限って10円がない!!大失態です。
玉砂利敷きの通路を進みながら意気消沈。厄払いにカップルにフォトサービスしてあげました、、、今更どうにもなりませんが。。。
改めて鳳凰堂を見ると、白い玉砂利に緑の池、そして朱塗りの建物。やっぱり雰囲気ありますねぇ。やるなぁドラ息子(!?)。緑と朱色ってこんなに合うもんなんですねぇ、、、カラーコーディネーターの資格を持ちながら色に疎い自分を呪います。。。
券を買うときに、美術館も見ていってくださいと言われたのですが、大修復ののちに国宝級のものの多くは美術館「鳳翔館」に移されたそうです。中はもちろん撮影不可です。
詳しくは http://www.byodoin.or.jp/ja/about.html
で見てください。この中では雲に乗った菩薩像というのは非常に珍しく貴重なものだそうです。確かに絵で見たことは何度かあるような気がしますが、木像でこれだけリアルにしかもたくさん作ってあるのは見たことないですね。
そして、施設の中には源頼政のお墓もあります。歴史でいえば藤原一族はその後勢力が弱まり源平の時代になるのですが、源頼政は源氏なのに平清盛に仕えてその後清盛の力に嫌気がさした以仁王にそそのかされ、謀反を企てるも失敗し、平等院で自決したというお方。反平氏という点で藤原一族にもてなされたんでしょうか?
久々に見て改めて思うことですが、平安時代は今とは比較にならないほどの格差社会ですから勝ち組の藤原一族の財力って半端ないってことですね。これだけのものが作れる財力、恐るべし。。。
世界遺産になって、いろいろ制約も増えてしまったけど宇治の平等院。京都観光ではお勧めの施設ですね。
平等院(びょうどういん)は、京都府宇治市宇治蓮華にある単立の寺院。山号は朝日山。本尊は阿弥陀如来。開基は藤原頼通、開山は明尊。
TEL | 0774-21-2861 |
住所 | 〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華116 |
URL | https://www.byodoin.or.jp/ |
入場料 | 大人 600円 中高生 400円 小学生 300円 ※鳳凰堂拝観時は別途300円のご志納 |
開園時間 | 8時30分~17時00分(鳳凰堂は9時から50名定員) |
アクセス | JR奈良線、京阪宇治線「宇治駅」より徒歩10分 |
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- 2016/05/14
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