期間限定で復活したので来ました
No.0075
東京マリン
視察日時 2001年 8月 11日
到着まで
都内はお盆のシーズンに突入し、首都圏から地方に向かう交通機関は軒並み大混雑。特に今日はそのピークに当たるため、こんなときのために取っておいた家から近場の施設を集中的に視察することにしました。
本日は小生の住まいから1時間弱で行ける「東京マリン」に行きます。しかし残念ながら株式会社東京マリンは昨年の10月で倒産・・・。このため今年は東武鉄道の資本が入り、文字通りの「期間限定」施設として復活しました。
本日はこの後にも視察場所が控えているため(なんと二週続けて視察のダブルヘッダー!)午前中から行動開始です。東京マリンは東武伊勢崎線の西新井駅が最寄り駅です。
西新井からは徒歩で約10分ですが、困ったことに今年も看板がありません。昨年の経験で場所はわかっているのですが、やはり電車で来る人が多い施設はこの手の準備はしておいて欲しい・・・。案の定駅前の交番で場所を聞いているカップルもおりました。
駅からは環状7号線の道路沿いにしばらく歩くと、おなじみのスライダー群が見えてきます
東京マリンは、言うなればウォーターパークのビルです。敷地が他のパークに比べると極端に狭いため、施設は上へ上へと拡張されています。しかもお隣には漁夫の利を狙う(?)水回り遊具のお店が・・・。
さらに、駐輪場は道路を挟んで施設の反対側にあります。いやはや何とも土地の使い方が窮屈な・・・。施設は地上1層目は駐車場になっています。当然車も収容台数も少なくなってしまうので、公共交通機関を利用しましょう。現在は11時前ですが、まだ駐車場には余裕があるようです。駐車場前には特にゲートなどはなく、入口で停められて従業員の駐車料金(2000円)を支払います。
車を止めると次はチケットの購入ですが、ここではパブリック動線が全くありません。駐車場からチケット売場には天下の往来を歩いて向かいます。
ちなみにチケット売場から改札までも天下の往来を利用します。都心のウォーターパークの宿命なのか、こうした割り切りをしている施設なのか?とにかく道路を通るときは自転車や他の歩行者にも注意しましょう。
チケット売場は、入場用と退場用の動線がきちんと取れています。なにせドン突きまで行くので、これがないと後が大混乱になりますから・・・。発券は自動発券機が3つ、窓口が4つ、その他案内用に1つと8ブースで対応しています。ちなみに割引券やインターネットの割引プリントを持っている人は窓口で対応してもらいましょう。15時からはサンセット券という割引制度もありますが、この時間ならば自動販売機で対応できます。
チケットを購入したので、次は改札です。チケット売場と駐車場入口のちょうど中間にあります。プールの入口と言うよりは、登山電車やケーブルカーの乗り場みたいです。
改札では、チケットの半券をもぎられます。ここに施設内のプールの水温と今日の気温が書かれたボード(黒板)があります。今日は気温30度、水温27度だそうです。改札を抜けた先は土足禁止なので、靴はここで脱ぎます。改札で靴入れ用のコンビニ袋をくれるのですが、これは帰りの濡れた水着入れに取っておいた方が良いですよ!
靴を脱ぐとすぐに階段になります。階段を登って2階が女性更衣室、3階が男性更衣室になっています。プールの入口は3階になるので、女性の場合は更衣後にさらに1層登ることになります。
更衣室にはいると、土足禁止は解除になります。ただしこれはサンダルや草履などプール周りで利用する履き物に限ります。そもそもサンダルでここに来た人は・・・?本人の善意に任せましょう。
更衣室にはいると、まずはドレッサーがお迎えしてくれます。3分100円の有料タイプですが、退場者が増える時間帯ではなかなかの活躍ぶりです。
ドレッサーのエリアを抜けるとコインロッカーに囲まれたエリアに出てきます。ここが更衣エリアになります。更衣用のブースなどは無いので、男同士スッポンポンで見せ合いましょう??
ロッカーはコイン式で、200円です。一部のロッカーは大型になっていてこちらは300円。一度閉めたらお金は二度と戻らないので注意!
着替えが終わり、荷物をしまったらプールに向かうのですが、プールは下から上がってきた入口の横にあります。プール側の入口にはシャワーもあります。温水は有料ですが、通常の水道水は無料です。もちろんプールにはいる前の腰洗いもありますので・・・。
それではプールに出てみましょう!
場内の構成
プールのエリアは3層構造です。ロッカー室から出たエリアは一番上層部で、ここに2つ、一つ下がった屋内に3つのプール。そして最下層に造波プールがあります。
各フロアは階段で結ばれており、全てのプールを楽しもうとすると結構足腰に来ます・・・。
場内は、サンダル履きは許可されていますが、殆どの人は素足で歩き回るため、床面はかなりヌメッています。滑らないように注意しましょう。ちなみに清掃の担当の従業員もいるのですが、こちらはちり取りとほうきを持っての巡回なので、ヌメリは取ってくれません・・・。
それでは一つずつ見ていきましょう
流れるプール
ロッカー室から出て最初に出くわすプールです。
水深が135センチという流水系のプールではおそらく、首都圏で最も深いプールです。オーバルコースですが、流速もかなりあり、なんと言っても深いので泳ぎやすいので、まず体を馴らには、持ってこいのプールです。流水プールはボートや大型遊具の利用が許可されています。
競泳プール
流れるプールと同じフロアにあります。こちらは水深が120センチですが、25メートルの長さで7コースまであります。コースロープはないですが、水底に線がペイントしてあるので、本格的に泳ぎたい人も安心です
ちなみにこのプールでの浮き具の利用は禁止です。自分の泳ぎを彼女に見せたい男性やお父さんに泳ぎを教わる子供などが目に付きます。男性復権のプールと言えるでしょうか?
オーシャンプール
流れるプールのフロアをから、一層下に入ると子供用のプールのエリアがあります。このエリアは「ドボン島」と名付けられています。このフロアの上には「バンブーガーデン」があるため、このエリアは屋根付きです。
プールは水深50センチと浅めです。流水プールですので、浮き輪やボートなどの利用も可能です。従業員も子供を意識した対応を心がけているようで、怒鳴りつけたりはしません。
ピチピチプール
こちらは幼児というより水辺デビューの乳児達が対象のプールです。水深はさらに浅くて30センチです。乳幼児に混じってビーチバレーで遊んでいるカップルもいましたが・・・。
ミニスイマープール
オーシャンプールの中央にある船の中にあるプールです。こちらは水深が70センチで、浮き輪を利用しても良いようですが、一応本格的に泳いでみようという子供達のためのプールです。お父さんから泳ぎを伝授されている子供がおりました。
以上が、ドボン島のプールです。
波プール
一番下層部にあるプールです。最大水深150センチの本格的な造波プールです。
造波プールは浮き輪はOKですが、ボートやボード類は禁止です。また浮き輪も体に通して利用しなければなりません。浮き輪にお尻を入れてプカプカ・・・は禁止です。こちらはファミリーが多いのですが、みなさん泳ぐというよりは浮かぶのが大変なようです。なにせ150センチの水深+波が30センチ位の高さがあるので・・・。
プールはこのような感じですが、場内では陣地取りが大変です。造波プールの周りが平坦に陣地が取れる場所ですが、日当たりがあまり良くないです。シートにはペットボトルの重石が付いていますが、監視室にたくさんおいてあるところを見ると貸してもらえるのでしょうか?おもしろいサービスです。
日当たりが良い場所を!という人は屋上に行きましょう。照り返しが熱いくらいに日当たりが良いです。でも今日は天気が・・・。屋上でない場所で・・・という人はロッカー室から流水プールを挟んで反対側のテラスは如何でしょうか?こちらも日当たりは抜群です。一番人気があるエリアなようですから、確保したい方はお早めに・・・。
日焼けをするのはいやな人は、ドボン島の周辺に陣取りましょう。流水プールのプールサイドから入ったところに陣取れます。飲食物の調達には苦労するエリアですが、日焼けはしません。絶対に・・・屋内ですから・・・。
ちなみに、東京マリンの大きな特徴ですが、灰皿が異様に完備されていることです。禁煙志向のパークが多い中、この英断は感謝に堪えません・・・。と一服・・・。
一服ついでにトイレもチェックしておきましょう。トイレは各層1箇所づつあります。
清潔ですが、ちょっと古めかしい感じです。
レンタルとロッカー
レンタルは場内の遊具とレンタルスペースがあります。遊具は流水プール横のインフォメーションで、レンタルスペースは屋上のショップが受付です。
遊具のレンタル場所では、コンプレッサーが利用できます。子供など利用方法がわからないと、従業員が教えてくれています。なんて素晴らしい光景でしょうか・・・。
レンタル品はボートが800円(補償金200円)、浮き輪が500円(補償金500円)です。どちらも借りるときは1000円必要です。ちなみに料金は1時間の料金ですから間違えないように・・・。
続いて、レンタルスペース「バンブーガーデン」です。こちらは思いっきりポリネシアンなスタイルのレンタルスペースです。
外壁まで竹製で環境演出抜群なんですが、残念ながら床はむき出しのコンクリート・・・こればっかりは・・・しょうがないか・・・?
バンブーガーデンは屋上階ですが、造波プールのある最下層にはデッキチェアーの貸し出しも行っています。シートはちょっと古めですが、1日1000円(補償金500円)です。
場内目立つのは貴重品ロッカーの多さです。幸いにして貴重品ロッカーは利用終了後100円が戻るタイプのコインロッカーで、これは非常に重宝します。問題はロッカーの告知方法ですが、ノーマルに「貴重品ロッカー」と書いているものもあれば、「0円」と書かれたものもあります。
さらに場内では、怪盗マリンが盗難をするという予告まで・・・?ちょっと行き過ぎた告知では・・・と思う小生はオヤジの領域に入っている・・・?
アトラクション
東京マリンといえば、スライダーです。
ブラックパニック
チューブ式のスライダーです。コースがとても長いのが特徴です。これだけは1日500円という有料制です。
500円を払うとリストチケットを付けてもらえます。これを外さない限りは当日有効です。スタート台は施設で最も高いところにあり、チューブを持って上がります。これがかなりしんどい・・・。本来二人で使うものを一人で使うので、当然運ぶのも一人・・・。運んで滑って落ちる・・・なんというエネルギーのロス・・・。と思いきやこのスライダーは凄い!真っ暗なので前後左右が見えない中、上に下に横にの大騒ぎ・・・。確かに・・・500円の価値はあったことを実感・・・。
カミカゼ
フリーフォール型の元祖と言っても良いスライダー。かつては日本最高級でしたが、最近はいろいろなところにできているので・・・。でも相変わらず楽しいです。これが楽しいとは・・・いよいよスライダー中毒かな?
スタートは監視員が無線で行います。「足を組んで、手を組んで、それでは・・・」と肩を押されると奈落の底へGO!
フリーフォールコブラ
こちらは180度ターンのあるスライダー。スピードはカミカゼより遅いんですが、ターンするときの横Gはなかなかです。加速中は西新井の駅に向かって進む感じですが、水幕に突入すると一気にターンして、最後はドボン!
おもしろいのはここのオペレーション。階層にして2階層以上下に降りるので、スタート台から着水が見えません。このため着水層では着水を確認すると同時に監視員がボタンを押します。
信号がスタート台にありますが、ドキドキの状態だし、真上にあるので視認は不可能。このため青に変わると「ブー」と音が鳴ります。すると監視員が「どうぞ!」と明るく声をかけてくれます。これでスタート!
ジェットスライダーX-1
なんだか、仮面ライダーみたいなスライダーですが、こちらは直線タイプ。コブラの一つ上の層からスタートします。まっすぐ滑るのですが、これが上下になかなかの振動・・・怖いというより痛い(お尻が)・・・スライダーでした。
サーフヒルスライダー
こちらは流水プールの間がスタート台。マットを敷いて腹這いでスタートするおなじみになってきたスライダーです。こちらはスピードよりも着水でどこまで遠くに行けるかを競っているようです。
とまぁ、ここまではスリル全開系です。
スパイラルスライダー
グルグル回るのがお楽しみのスパイラルスライダー。スピードはあまりでない変わりに2人までなら一緒に滑ることができます。
見ているとカップルがバラバラに落ちてきます・・・。ちゃんと滑らないと・・・。
楽しませてくれるのはスライダーだけではありません。なんと水底監視中にパラパラのショーがあるのです。水底確認の時間が告知された頃から、場内を怪しげな二人が徘徊しだしています。ドッから見ても泳ぐ気はなさそうなんですが・・・。実はこれが客引き?なんでしょうか?
水底監視でプールから上がると皆、インフォメーションに集まります。するとさっきのアフロの二人がなんと今度は女性を従えて・・・実はこの二人がパラパラのダンサーだったのです。
最初は、みなさん見るだけでしたが、そのうち乗せられて一緒に・・・なるはずなのですが・・・この日はイマイチのようで・・・。しかし、15分くらいでしょうか?踊りまくっていました。もう少し広いところでできれば良いのに・・・。もったいない・・・。
ちなみに流水プールの水底監視はこうですが、造波プールは「タイムレンジャー」が出没します。昨年は「猿」でしたが、今年も着ぐるみものは健在なようです。
飲食と物販
東京マリンの飲食施設は各フロアに一つずつ配置されています。屋上にあるショップは主にテイクアウトが中心のドリンクや軽食類です。傍を通るだけで声をかけてくれる気さくな従業員がおりました。
流水プールの横にあるのが、レストラン「ブルーマリン」です。東京マリンの中では一番ハイソな雰囲気漂います。メニューは定番ものが多いのですが・・・。クーラーの利いた部屋で食べたい人はこちらを利用しましょう。
造波プールの横には大きなフードコートがあります。一番利用されています。ラーメンや焼きそば、カレーといった定番もきちんとあります。ちょっと暗いのが難点ですが・・・。
買い方は現金対応です。食券が必要なのはラーメンだけ。他は店の前で頼みましょう!
テーブルは金属製で、イスとセットになっています。水に濡れないような工夫もあるので、これは感じが良いです。しかも各テーブルには灰皿が完備してあります。いやいや助かります・・・。
物販施設は、フードコートの隣にあります。マリンショップと名付けられており、ビーチ周りの遊具類を中心にした構成です。
マリンショップの隣にはゲームセンターもあります。プリクラやテレビゲームの他、子供用の遊具などもあります。
ちょっとしたドリンク類だけという人は、造波プールの奥にあるショップがお奨めです。こちらではドリンクやアイスなどを販売しています。
ちなみに自販機もあります。ペットボトルでの販売もあります。料金は150円ですから安心して買えます。
あまり飲食やドリンク類ではボラない施設のようです。
感想
本当にもったいない・・・。本当になくなってしまうのでしょうか?この夏一杯の限定営業ということですが、なんとか存続する道を探して欲しいものです。
施設ではやはり敷地の狭さを縦動線でカバーしなければならないため、階段の上下が大変です。体だけならともかく、浮き輪などを持ってはしんどい人もいるのでは・・・と思いますが、こればかりはどうしようもないでしょう。
ちなみに床面ですが、ヌメリがかなりあるので、これをなんとかすればもっと快適だったのに残念・・・。
施設的には非常に楽しいし、プール本来の遊泳に関しても、かなりのレベルなので、後は天に任せて祈りましょう・・・。来年も「復活の日」がありますように・・・。