日本で唯一の区が運営する遊園地
No.0082
あらかわ遊園地
視察日時 2001年 9月 8日
到着まで
夏のプールシリーズも一段落し、今度は「行楽の秋」にふさわしい場所をターゲットに・・・と考えていたところ、ふとしたことで小さな遊園地を知りました。
「あらかわ遊園地」です。ここは都内では唯一の区営の遊園地で、壮年に差し掛かった方々に聞くと「昔のデートスポット」だったそうです。「昔の・・・」と聞くと「今は?」と思う性分なので、急遽視察を敢行することになりました。
あらかわ遊園地と言えば都内在住歴30余年の小生も名前しか聞いたことがないところです。幸いにしてカーナビが知っていたので、今回はナビを頼りに出発です。
場所はJRで言えば「尾久」と「赤羽」の間くらいでしょうか?最寄り駅は都電荒川線の「荒川遊園」駅とストレートな名前の駅があります。電車で行くなら京浜東北線の「王子」から乗り換えるのがベストのようです。
カーナビで見ると確かにこの先が目的地のようなのですが、そのような気配があまり感じられません。道路を直進し続けると忽然と入口が見えてきます。
しかも、駐車場が手前なので、結局入口を目の前に見ながら戻ることになりました・・・。車で行く方は都電の駅を越えたらすぐに左に見える駐車場に車を止めましょう。
さてその駐車場ですが、後で調べてみるとこの都電の駅をおりてすぐ横に見えるスポーツセンターからあらかわ遊園地は始まっているのです。車を降りて駅前を歩いてみると確かにサインはあるのですが・・・車からはちょっと・・・。
ちなみにスポーツセンターは新しい建物のようで、地下駐車場も立派なものです。
スポーツセンターはジムなどがある大きな建物と野球場が併設されています。今日は少年野球チームが練習をしております。この近辺ではこうしたグランドの確保も大変でしょうに・・・。
さて駐車場から再び地上に出ると、あらかわ遊園地に向かって右側が商店街(民間)、左側があらかわ遊園地の施設です。スポーツセンターの奥には「プール」があります。冬季はローラースケート場になるようですが、今日はお休みのようでした。
プールはともかく、商店街は宮崎駿好みの作りの店が多いです(?)。要はちょっと古めかしいってことです・・・。
駐車場から300メートルくらい歩いたところがT字路になっていて、この先が遊園地です。ちなみにこのエリアには周遊バスのバス停があります。あらかわ遊園地の周囲をグルリと回るそうなのですが、なかなか出発しません・・・。
せっかく都電をかたどって、きれいなバスなんですが、動かないのでは・・・?
さて、入口まで来たのでいよいよ中に入ってみましょう。まずは当然チケットを買うのですが、なんとチケット代が160円!!しかもこれで再入場も可能というのだから二度ビックリ!!
マクドナルドのハンバーガー並の値段のチケットです。当然発券は自動販売機ですし、チケットも立ち食いうどん半券タイプですが・・・。
いよいよ入場となりますが、タダでさえ小さいチケットの半券を無くしてしまうと再入場はできません。まぁ無くしても160円また払えば済むことなのですが・・・。
改札は、とってもシンプルな構造です。大きなブースが2ブースありますが、スタッフはブースの外に出て対応しています。無理にブース内から「こっち来い!!」と威圧するよりは親切に感じて良い対応だと思います。
さぁ中を見てみましょう!!
場内の構成
料金は大人160円と非常に安いのですが、中は施設は盛りだくさんです。いわゆる休憩のスペースに、アトラクションのエリア、動物園に、水遊び、さらには釣り堀まであります。
入ってすぐ左に「あらかわ遊園地」の歴史というパネルがあるのですが、場所が場所だけに、気にしない人には目に付きません。内容は奥深いし、施設を学ぶという点では役に立つものなので、もっと目に付く場所に置いた方が・・・と思うのですが・・・。
まずは改札のすぐそばにあるエリアから見ていきましょう。改札の左には「学びの広場」となっています。ここには「クラフトハウス」という手作り工房があります。中では子供達が工作をするのを手伝ってくれる人がいます。ただ建物の外観がちょっと仰々しいような感じがしますねぇ・・・。せっかく子供のエリアなんだからもっと子供に受けそうな作るが良いのでは・・・?等と勝手に思ってしまいますが・・・。
ちなみに大人の手出しは御法度のようで、大人は2階の休憩コーナーで休んでいるように・・・とのサインがあります。
このクラフトハウスの横には、スワンの池という池があります。実際に白鳥(スワン)もいるのですが、人になれているようですぐそばに寄ってきます。残念なのはこの池中央の噴水がある以外は、あまり動きが感じられません。丑三つ時には・・・。という感じさえします。
クラフトハウスを左手に見ながら進んでいくと、ちょっとした水遊びのできる渓流があります。ここは子供が水遊びするには最適なようで・・・裸で遊んでいる子供もいました・・・これは良いんだろうか・・・?
渓流の横には木製のテーブルとイスがあり、屋根付きでお弁当を食べるにはベストポジションです。子供を遊ばせておいて、お父さんはビール飲んで寝ましょう!!というご家族には最適な場所です。
さてこのエリアを抜けると、あらら・・・もうおしまいです。出口になってしまいました。でも外に何かありそう・・・。改札を抜けて出てみると、なんと水上ステージと呼ばれるショーのステージがあります。
ステージも客席も石製でしかも立派!!なのですが残念なのは川の対岸にマンションの広告がデカデカと・・・。これではマンションの宣伝になってしまうのでは・・・。いっそマンションを建てた会社をスポンサーにすれば良いのにと思うくらい立派な広告です。
さて、改札でチケットの半券を見せて早速再入場して、今度はチケットを買った改札を右に曲がって行きます。するとこちらは鯉がいます。この通路を抜けると「子供広場」に出てきます。こちらは幼児、乳児のエリアで、公園にある遊具が並んでいる状態です。
子供を遊ばせておいて談笑するお母さん達もいますし、子供と一緒に遊んでいる家族もいます。子供の広場と言うよりは「家族の広場」ですね・・・。
この先には釣り堀があるのでが、まずはそこを抜けてもう一つの広場「しばふの広場」に向かいます。この付近では芝生付きの家なんてまず無理でしょうから、こうした施設は重要ですね・・・と思ったら・・・あれれ・・・広場なんですが・・・この斜面は一体・・・?
そうなんです。広場なんですが芝生が傾いています。ビール飲んだ後の昼寝にはベストですが、ここでお弁当広げたり、バトミントンしたりはちょっと無理では・・・残念・・・
この広場の一角にはポニーに乗れる広場もあります。
さて今度は個別に施設を見てみましょう。
アトラクション
あらかわ「遊園地」ですから、アトラクションもあります。平成に入ってから一度改装したそうで、アトラクションのエリアは極彩色のエリアになっています。もちろん160円の料金ですから、巨大なジェットコースターなどはありません。
こちらはミニコースター。定員は2名で2両連結です。
こちらスカイサイクル。子供の姿を下からビデオで・・・というご家族が目立ちます。
おなじみ観覧車。カップルが中で・・・というシーンはまず無いでしょう。殆ど家族利用です。
こちらマメ電車。お父さんはビデオ係のご家族が多いようです・・・被写体にならない汽車は受難かもしれません・・・。
こちらもっとマメ汽車。乗ると言うよりまたぐと言う感じですね
こちらはコーヒーカップ。園内ではなかなかの人気です。
こちらも汽車。ごらんの通りビデオ撮影のための利用が殆どです・・・。
メリーゴーランドです。「お猿のカゴや」の曲に会わせて回るのはちょっと「?」ですが・・・
ゴーカートです。残念ながら小雨が降ってきたので、カバーをかけられてしまいました。
とまぁ大型遊具は無いのですが、子供なら充分楽しめる素材は揃っています。
ちなみにこうした遊具は全てチケット製です。場内でのアトラクション利用時にはアトラクションによりこのチケットを渡します。ちなみにチケットの発券は全て自販機で、両替機もあります。自販機は1000円しか対応していないようで・・・。
こうしたアトラクションの他に、デパート屋上型の遊具もたくさんあります。ベンチが傍にあるので、親はジュースの見ながら、子供はユラユラ・・・といケースでの利用が多くなっています。
大人160円の入場料ながら、家族ではなかなか楽しめそうです・・・。独り身の所感ですが・・・。
動物広場
さてアトラクションのエリアの奥には動物広場があります。動物園までのスケールではないのですが、ここはなかなか楽しい・・・。
動物園は独特の臭いがあります。もちろん動物たちの生きる証の臭いなんですが・・・。
動物は珍獣はあまりいません。でもいくつか工夫されたあります。
日頃、ゴシック体や明朝体の文章に慣れていると、かえってこうした手書きのサインは暖かみがあって良いです。ちなみにこの施設にはキャラクターがいるのですが、そのモデルになっているのが・・・ミーアキャットです。
さてさて、この動物広場では実際に動物に触るコーナーもあります。それが触れあい広場。もちろん触ってもおとなしい山羊や羊などが中心です。
山羊や羊の他、ウサギやモルモットなんかもあるのですが、この時間帯はいませんでした。かわいい動物たちですが、やはり触った後は手を洗いたいものですが・・・んん??洗面台が見あたりません。ふれあい広場から出てきた人はトイレに入っています。
この手の施設。洗面台と石鹸くらいは必要です。昨今はみなさんばい菌と騒ぎますからね・・・。
さてもう一つは釣り堀です。こちらは一気に利用者層が上がっています。もちろん家族で来て楽しんでいる人もいますが・・・。残念なのは釣りをしない人が中に入れないことです。遊園地の中の施設なのだから・・・と思うのですが・・・何ででしょうか??
飲食・物販
飲食施設と物販施設は2店舗あります。子供広場の前に一つ、アトラクションのエリアに一つです。実際に販売されているものは飲食物が殆どです。
入場料金からみてもオリジナル商品などを期待できるわけでもありませんので、まぁこんなもんでしょう。残念なのはこうした食べ物を食べる喫食スペースがあまりないことです。買って運んで食べる・・・と言うのはちょっと面倒くさいという人が最近は多いですからね・・・。
アトラクション側にある店舗も、お菓子などの販売が中心です。飲み物専用のカウンターもあるのですが、せめてカウンターは付けた方が・・・これだとこっそり横流ししているように見えますが・・・。
感想
子供の頃にタイムスリップしたような印象を持った施設でした。このご時世に160円とは・・・大変なことです。160円でも以外に楽しめるという実感はもてたのは幸いです。
規模も小さいが出費も小さい。この点が受けているのか園内は人もかなり入っていました。残念だったのがリニューアルを重ねているため、昔のままの状態と新しい状態が混在していたことです。
あとはサインが少し足らなかったような気がします。確かに小さい施設ですがどこに行けば何があるというのを知らせることは大事なことですからね・・・。
小さいけどこうした施設に足を運ぶのも、たまには良いなぁと思った施設でした(夏のプールで浪費したお財布のためにも・・・)。
さてさて最後になりましたが、恒例のトイレチェックです。きれいにしているのか?使われていないのか?確かにきれいでしたが・・・。
荒川区立あらかわ遊園(あらかわくりつあらかわゆうえん)は、東京都荒川区西尾久にある遊園地。
TEL | 03-3893-6003 |
住所 | 〒116-0011 東京都荒川区西尾久六丁目35番11号 |
URL | https://www.city.arakawa.tokyo.jp/yuuen/ |
入場料 | 大人 800円 中学生 400円 小学生 200円 65歳以上 400円 |
開園時間 | 09:00~17:00 |
アクセス | 都電荒川線 「荒川遊園地前」より徒歩3分 |
地図(GoogleMAP)
天気予報(ハリテンより)
視察履歴
- 2001/09/08
- 日本で唯一の区が運営する遊園地