大スターの足跡を忍び、SLに出会う
No.0086
石原裕次郎記念館
視察日時 2001年 9月 16日
到着まで
前日は動物園、今日は水族館と見てきました。いよいよこの後は「人間」です(って失礼な!!)。というのは冗談ですが、小樽にできた新名所、「石原裕次郎記念館」に向かいます。石原裕次郎といえば、小生的にはなんといっても「ボス」です。「木暮課長」も良いですが、なんといってもボスなのです。
こんな石原裕次郎さんの業績を今に伝えるためにできた記念館に向かいます。小樽駅からは観光周遊バスを利用しましょう。小樽は観光に力を入れているようで、市内の観光名所を順に回っていく観光周遊バスがあります。小樽駅を出発して順に各地を巡りまた小樽に戻ってきます。歩いても市内観光はできますが、せっかくなので利用してみましょう。
観光周遊バスに揺られること、20分くらいでしょうか?小樽漁港のすぐ傍に石原裕次郎記念館はあります。
隣には北海道最大の規模を誇る「マイカル小樽」があります。マイカルグループは民事再生法を申請したばかりで、裕次郎記念館から流れてくる「これでおよしよ・・・」というブランデーグラスの歌声が身にしみるのでは・・・?
さてさて入口は駐車場にもなっていますが、さすがに昭和の大スターの記念館です。駐車場も8割方埋まっていますし、バスもたくさん来ています。駐車場もバスが通れるように車道を広く取っており、団体で来ても問題なしです。
施設の入口には裕次郎氏と一緒に記念写真を撮れるコーナーでの写真が飾られています。一緒にブランデーを飲んだり、肩をくんだりと様々です。
駐車場の隣は歩行者専用の通路になっていて、この先には裕次郎氏愛用のヨット「コンテッサⅢ」号が飾られています。しかし、こんなヨットで休日を過ごせるなんて優雅だなぁ・・・。
中にはいるとガラス張りの非常に明るいホールになっています。そして中央がチケット発券所です。チケットは大人1500円。ちと高いけど、スーパースターの足跡を堪能するためには仕方ありません。
ちなみに、チケットを購入すると立派なパンフレットがもらえます。これを見ながら展示を見学することになります。しかも建物の中には「石原裕次郎記念館郵便局」というのがあって、ここからはがきや宅配を出せるというサービスまであります。まさにスーパースターは行政まで動かしてしまうのです。
チケットを購入すると、改札に向かいますが改札もちょっとした映画館の入口のような作りです。結構凝った作りです・・・。
では、中に入ってみましょう。と思ったら、ここで大誤算・・・。なんと場内は写真撮影が禁止なのです。
肖像権の関係なんでしょうが、みなさんに写真を紹介できないのは残念です・・・。つたない文章でのご紹介で我慢して下さい。それでは行きましょう!!
場内の構成
改札を抜けると、まずは小さなシアターに出ます。ここでは裕次郎氏の数々のヒット曲に会わせて、懐かしい映像が流れています。ブランデーグラスくらいしか、知らなかったのですが、「銀座の恋の物語」も裕次郎氏なんですねぇ・・・ちょっと勉強になりました。
シアターを出ると今度は「黒部の太陽」という映画で使われたセットを再現したエリアに出ます。黒部の太陽というのは、現在の水力発電の中心地黒部ダムを建設するときの物語を映画化したもので、裕次郎氏の他、小生でもわかる俳優では三船敏郎さんが出ています。ここではトンネルのセットで出水などの事故のシーンを撮影したときに使われたものが展示されています。今のようなCG処理ができない時代・・・大変な苦労があったのですねぇ・・・
ここを抜けると、今度はダットサン(懐かしい・・・)が飾られています。これはサファリラリーを題材にした映画で実際に撮影に使われたときの車だそうです。しかし、今のようなRVではなくて良くあの砂漠を走ったものです・・・。
続いて見えてくるのが、裕次郎氏が出演した映画のパンフレットです。裕次郎氏はお兄さんの石原慎太郎都知事(2001年9月現在)が執筆した小説を映画化する際に、主役として抜擢されたのが俳優人生のスタートだったそうです。凄いのがその映画の量。1年に2本くらいのペースで作っているではありませんか・・・。北原三枝という人が殆どの作品で競演しています。この人は裕次郎氏婦人のまき子サンだということをおばさんに教えてもらいました。
しかし、おばさんが多い施設です(当たり前か・・・)。おばさん曰く「記念館に来るんだったら裕ちゃんのこともっと勉強しなさい!」。「ごもっとも・・・」でも、何であんたが「裕ちゃんって言うの・・・?」
確かに記念館なので最低限の知識は学んでから行きましょう!!
気を取り直して、先に進みましょう。この先には裕次郎氏愛用の車が展示されています。ガルウイングのベンツやキャデラック・・・。凄い・・・。そして愛用のヨットの内部を原寸模型で見ることができます。「何もせずに海に出て、紫外線を浴びて・・・」という裕次郎氏の言葉が書いてありますが、これだけのもので、海に出ればリラックスできますよ!!っとちょっとヒガミモードに入ってしまいます。
続いて、裕次郎氏の自宅の居室の再現です。私生活は地味だとの当人のお言葉ですが、地味な人はこんな凄いソファには座らないのでは・・・?
続いて食卓がありますが、食器類もさすがにスーパースターです。
さて、こうしたスターの生活を堪能した後は、今まで裕次郎氏が手がけてきた作品の年表があります。見てみると「太陽にほえろ」以降しかわかりません。もともと裕次郎氏は映画だけを作りたかったそうですが、それだと会社が続かないので、テレビドラマも作り始めたそうです。太陽にほえろ、大都会、西部警察・・・なぁ懐かしい・・・。
この隣には、カフェがあります。小樽の海を一望できる素晴らしいロケーションです。写真が撮れなかったのは残念です。コーヒーはちょっと高かったですが・・・。
展示はここまでで終了です。階段を降りると記念館のミュージアムショップになっています。「裕次郎煎餅」なんてダサイお土産はありません。裕次郎氏愛用のコーヒーカップセット(なんと25万円)や出演映画のビデオ(またこれがよく売れている・・・)。石原プロダクションのオリジナル商品など、ミュージアムショップと言うよりはプロダクションのアンテナショップみたいですね。ここではおばさん達の財布の紐はゆるみっぱなし・・・。スターは違うんですねぇ・・・。ちなみに小生は何も買いませんでした・・・。
ショップの外に出ると、「フォトスタジオ」があります。ここはこの施設で唯一写真のとって良いエリアになっています。何をするのかというと入口にあった合成写真を作ったり、原寸大のパネルと記念写真が撮れます。
合成写真はちょうど利用している人がいたので、遠慮しましたが、ここには2名のコンパニオンが出迎えてくれます。
やっぱりスーパースターは、違います・・・。
感想
視察王的には写真が撮れなかったことがとっても残念でした。でも昭和のスーパースター石原裕次郎氏の足跡を知ることができたのは良かったです。
裕次郎氏の現役時代を知っている人たちがたくさん来てましたが、この人達が裕次郎氏と同じ世界に行ってしまったら、ここはどうなるのでしょうか?とふと思います。アニメのキャラクターと違って、人間ですから生き返らしたり、リバイバルということが不可能ですから・・・。
昭和のスーパースター石原裕次郎氏、その人気は永遠に不滅なのか・・・新しい石原裕次郎氏が出てくるのか・・・。なんて余計なことを考えてしまいました。
さてさて、今回は写真が少なかったですが、小樽駅に戻ってきたところ、偶然にもSLを見ることができました。札幌までの臨時イベント列車です。珍しいので写真取ってきましたので、お楽しみ下さい。
サッポロまで800円プラスすると乗車できるので、思わず乗ってしまいました。しかし、これは失敗・・・昔の客車を利用しているので空調はありません・・・。結構暑いんです。それと昔の客車独特の臭いが・・・。現代人は弱すぎるのかなぁ・・・。サッポロまでの1時間強は辛かった・・・。
無理矢理こじつけると、走るミュージアムの体験でした!?