大混雑、一日9万人!!
NO.189
故宮博物院
視察日時 2003年10月 2日
外部
世界文化遺産に指定されている「故宮博物院」、3年前に北京に来たときには現地の方々から「是非!!」と言われていたのですが、当時はそんな時間もなく・・・。
と言うことで3年間待ち続けた施設に行くことになった。故宮博物院はもともとは清王朝の王宮、とにかく中国の建物はスケールが違う。日本の皇居なんか比にならない大きさなのです。
・・・っとしっかり現地で買った日本語の(?)ガイドマップを読んでいたのですが、タクシーの運転手とのコミュニケーションが取れないため、入口からはほど遠い場所に止められてしまい、歩くことに・・・。
王宮ですから、当然高い城壁に沿って歩いていきますが、この城壁がまた高いこと・・・クレーンもトラックもない時代にこれだけの建築物を造ってしまうのだから、当時の王様の権威というのは・・・これだけでも結構感激してしまいますね。
しかも建物の周りを周回する人力車もあります。たった一つの建物を周回するだけで人力車・・・本当に大きいんですよ。
建物の周りを歩くこと20分あまり・・・やっと入口が見えてきましたが、なにやら様子が変です。
さすがに今日は超超繁忙日。チケットを買う列が大混雑なのです。しかも、グループの代表にチケットを買わせて自分は待っている・・・と言う人が入口周辺にあふれています・・・かき分けかき分け進みますが・・・北京の人は大きい人が多くてこれもなかなか大変、さらに追い打ちをかけるのが、地面の石!!
長い時間かけて、人や台車などの往来を支え続けてきたこの石畳は凸凹・・・。
なんとか、外国人特権でチケットは買えないものかと周囲を見回しては見るものの・・・そんなものがあるはずなく、チケット購入の列に並ぶことに・・・。
前日の北京遊楽園でみた、あのギシギシのキューラインに自分が参加することになるとは思ってもみなかった、しかし、これは更なる悪夢の前兆でしかないことは、このときには全く気が付かなかったんです・・・。
さて、このキューラインよく見ると両脇から購入待ちの方の列が伸びていて、中央が開けてあります。購入が終わった人はここを通って列を出ていくんですが、なにやら列の中で行ったり来たりする人影が見えます。
これがガイドマップの販売員、っと言ってもどう見ても施設のスタッフには見えませんが・・・。おもしろいのが日本語版も売っているところ!!
こうして私の上司は、「アンオフィシャルガイドマップ(日本語版)」を手に入れました。
そんなこんなで並びながらも、いろいろ楽しめるんですが、いよいよチケットの購入が迫ってきました。
いつものように、指さし&ゼスチャーで無事購入。
さてさて、今度は入場ですが、こちらももの凄い列になっています・・・。
改札付近では、鉄柵を利用して列を狭くして、もぎり忘れやスキッパーが出ないように工夫しています。この点は素晴らしいですね。
元々、王宮の入口なのでそれほど広くは作られていないことも幸いしているようです。この人数が、なだれ込んできたら大変なことになってしまいますから・・・。
やっっと・・・の思いで、いよいよ故宮博物院の視察開始です!!
内部
やっとの思いで入ってみた故宮博物院、かつては紫禁城と呼ばれていた王宮です。世界遺産にやってきたのは前年の首里城以来1年ぶり・・・歴史建造物は昔から好きなんですが、スケールは半端じゃなく・・とにかく最初の印象は「でかい!!」でした。
首里城の庭もなかなかでしたが、それよりも遙かに広い・・・ラストエンペラーで登場するシーンを思い出しながら、広さには再び圧倒されます。この広い敷地を煉瓦造りの石畳で埋め尽くしているんですから、大変な作業だったんでしょうねぇ・・・。
そして、この人だかり・・・。よく見ると建物に向かって列になっています。
そうなんです、建物内の展示物をみるためにはこの列に並ばなければなりません。
チケットを買うときに遭遇したこの列をしのぐような列です。しかも今度は後ろからどんどん押してくるので、みる方も必死です。
・・とはいえ、こちらも日本代表。しかも実家からの通勤時代は都内で有数の混雑を誇る私鉄を利用していたことと言う自負がある(?)ので、この混雑に立ち向かってみました。
何とか潜り込むことには成功したんですが、周囲の人がみんな大きいので前がよく見えない・・・それでももがいてやっと最前列に・・・と大きな柱しか見えない・・・。
さらに大変なのが列を抜けるとき・・・後ろからは押されるし、前には進めないし・・・こちらも大変です。
さらに、紫禁城は入口近くから謁見場、控え室、プライベートルームとだんだん建物が小さくなっていきます。このため奥に入れば入るほど、混雑は増していくわけで、まさにブルース・リーの死亡遊戯のような辛さがあるのです(?)
こうして混雑と格闘しながら、次々にアイテムを見ていきましたが、何となく物足りない気がしてきました・・・。いわゆる博物院(日本では博物館)ならではも“展示物”っぽいものが見あたりません。
故宮というと台湾にもあるんですが、こちらは宝石系の展示物がたくさんあって、見応え十分でした・・・でも清の王様のベット見せられても・・・と言う感じがしてきました。
後で聞いた話ですが、北京の故宮は建物そのものや内部の調度品などが展示のメインになっていて、いわゆる宝飾品のようなものは台湾に持ち出されて(中国の人から見ると)しまったとのことでした・・・。
故宮博物院は入場してから、ひたすら進み、建物を見ていきます。建物の裏にまた建物・・・確かにこの数は半端ではありません。そして、一番奥に立派な庭園があります。どうやらここが王様の自宅のようです。
そしてここまで来ると、今度は二手に道が分かれます。今までは中央の通路を通って来たんですが、一番奥まで進んで左右どちらから戻るかを選択するわけです。
今日は左側を選んでみました(というか、混雑で選択の余地はほとんどなく・・・というのが本当のところです)。
こちらの通路からもとの場所に戻るのですが、このエリアは退役した王様達の住まいのようです。使い回しではなく、そのときに必要になると新しく建てていったそうなので、建物がたくさんあります。王室のコンドミニアムって感じでしょうか?
門がたくさんあるのでバリアフリーとはとても言えません。しかも石畳がギッシリなので、だんだん足に来ます。
こうして、場内一周2時間あまり・・・改札前に戻ってきました。
感想
故宮博物院は「建物の博物館」ですね。宝飾品を見ようと期待するよりは、広大な敷地に散らばった、数々の建物を見ましょう。
世界遺産に登録されている施設ですが、とにかく広大なので場内ではあちこちでお土産や食事ができるようになっています。
また、場内各所で音声ガイダンスによる説明が聞けるように、改札を抜けた付近にはレンタルのラジオも貸し出しています。
これだけ、文化遺産の中でアレコレ商売しているのは、珍しいのでは・・・。首里城の時もショップなどは隣接した別の建物だったので、ちょっとビックリです。
ちなみに、文化遺産内は完全に禁煙です。改札を出てから吸ったたばこが美味しいこと・・・??
さらに、故宮博物院の隣は、天安門広場があります。こちらも大変な人手で後日の新聞を見ると、なんとこの日は30万人が訪れたそうです。ちなみに故宮博物院は9万人・・・。人数も半端じゃないんですねぇ・・・。