100haの屋外展示は全部見れるのか?@博物館明治村
NO.532
博物館明治村
日時 2024年 2月29日
朝から犬山城で絶景を堪能できました。今度は犬山駅まで戻って始めていく施設に向かいます。犬山城滞在中は多少雲間から太陽も出たのですが、いよいよ雲が厚くなって来ました。
犬山駅の跨線橋から犬山城とは反対側に出ると明治村行きのバスが出ています。路線バスで途中アチコチ寄りながら20分余り乗ると終点の明治村に到着します。
バスを降りると瓦屋根にレンガ壁の外観のチケット売場に出ます。時刻は11時前だったので入場の波はほぼ落ち着いている感じです。待機列のロープの状態を見ると今日もそこそこの人出だったのでしょうかね?
チケット売場は4つブースが見えますが、稼働は2ブース。自販機はなく対面販売です。チケットは入村(ここでは入場を"入村"と言います)だけが大人2000円、中でバスやSL、市電などを乗り放題にすると3300円という値段になります。
後で買い増しするのは面倒なので乗り物が乗り放題になるチケットを選択、後日談としてはこの判断は大正解。内部は100ha(東京ディズニーランドが70ha)と広いので移動は大変です・・・。
入場を入村と言い、チケットの販売を「住民登録」とテーマパークのような設定もありますが、表示がパウチというのはちょっと残念。せっかくだったら額縁とか用意すれば・・・余計なことを考えてしまいました。
改札は至ってシンプルな作り。チケットは見るだけで入ることができます。係員さんは明治時代の服装で迎えてくれます。男性は普通の服に見えるのですが・・・どうなんでしょうかね?
改札でウロウロしていたらバスが到着しました。昔ながらのボンネットがあるのバス。これが20分間隔で園内を周遊するそうです。さっそく乗車します。とりあえず終点近くまで行ってみることにします。
ガイドマップによると明治村はバス停側の改札近くから1丁目、2丁目・・・最も離れたところが5丁目という設定があるようです。まずは一番遠い5丁目を目指します。
5丁目入口に当たるバス停で下車。最初に来たのが「聖ザビエル天主堂」。京都にあった施設を移設したとのことです。明治村の良いところはこうした展示物なんですが中に入れるところです。
明治時代というともう100年近く前の時代のため、施設によっては改装中の場所もあります。こちらは金沢監獄正門。工事の影響で正門の裏にある「小郡沙美島灯台」「天堂眼鏡橋」は近寄ることはできず・・・。
こちらは「前橋監獄雑居房」。ここでは雑居房に入ることができます。何とも言えないフォトスポットです。
監獄の隣は「東京駅警備巡査派出所」。東京からやってきました。
続いて、「金沢監獄中央看守所・監房」。活動時は5方向に監房があったそうですが、ここでは1カ所のみ。他の監房につながる通路には3Dアートが付いています。そして看守台だけはなぜか網走監獄のもの・・・
中は人形があったりちょっと怖い・・・。独房の体験コーナーはスリッパ完備で、雑居房よりはサービスが良いです。
警察施設をいきなり体験しましたが、今度はザビエル天主堂の裏にある愛知県の酒蔵「菊の世酒蔵」。ここではかつての酒蔵が使っていた機材などを見ることができます。
酒蔵の隣にあるのが「高田小熊写真館」。上越市から移築されたものです。昔の写真館は自然光をうまく使っていたようです。
写真館の隣には「宮津裁判所法廷」。昔の裁判官の服がモンゴルの民族衣装に見えるのは気のせいか・・・?
建物だけではなくて、橋などもたくさんあるのが明治村の良いところでもあります。こちらは東京都は墨田川にかかっていた新大橋(の一部)。かつての路面電車の線路なども再現しています。
続いて皇居前にあった「皇居正門石橋飾電燈」。
電燈の隣が「川崎銀行本店」。こちらは川崎市にあったのではなくて創業者が川崎さんという名前の由来。現在の「日本信託銀行」の祖先です。こちらは3階まで登れるのですが、疲れたので・・・1階だけ見ました。
5丁目の一番外れにあるのが「大名寺聖パウロ教会堂」。日本で初めて作られた教会で長崎から来ました。外観は農家、内部は教会という和洋折衷の元祖のような施設だそうです。
こちらは「内閣文庫」。内部は明治村内の各施設の模型などが展示されています。
続いて、ここに来るときもお世話になった名鉄の変電所施設、「名鉄岩倉変電所」内部は名鉄の宣伝部屋になっています。
5丁目で最も人気がある施設のようですが、こちらは「帝国ホテル中央玄関」だそうです。内部は喫茶室があるのですが平日はお休み・・・。
5丁目は全部見たので、「東京駅」に移動します。ここからはSLに乗って4丁目にある「名古屋駅」へ移動します。
駅の先にはお土産店もあります。
こちらのSLは明治時代の製造。進行方向の前にSLを連結するという凝った趣向もあります。幸い乗車時には三両中の一両貸し切りでした!!
走行シーンは鉄橋越しに見ることができる場所もあります。曇りで煙が映っていませんが実際に見ると結構煙が出ています。
東京から5分というリニア新幹線より速い速度で名古屋に到着。ここからは4丁目です。
5丁目との境にあるのが「半田東湯」。こちらは戦闘です。番台もあります。男性用の風呂だけ二階に娯楽施設もあったそうです。現在では許されない構造です・・・。
銭湯の隣は「呉服座(くれはざ)」。大阪にあった大衆劇場だそうです。人力車のフォトスポットがあります。
隣は「小泉八雲避暑の家」。駄菓子屋さんとして利用されています。
さらに隣は「本郷喜之床」。昔の床屋さんで二階には石川啄木が住んでいたそうです。心霊写真のように石川啄木のパネルが映りました・・・。
こちらは「工部省品川硝子製造所」。ガラス工場です。
ここは「宇治山田郵便局舎」。明治時代の郵便局です。
明治時代のポストは黒だったそうです。こちら投函すると本当に配達してくれます。内部は郵便局の機能もちゃんとあります。その他は展示エリアです。
郵便局の隣にはポツンと水道管が展示されています。
水道管の隣にひときわ大きく見えるのが「鉄道寮新橋工場・機械館」。建物は鉄道の車両工場だそうです。
内部は明治時代の産業機械の展示場所になっています。大きな機械をたくさん見ることができます。
こちらは「尾西鉄道蒸気機関車1号」と「六郷川鉄橋」。SLは野ざらしですが・・・。
こちらは「ハワイ移民集会所」。なんとハワイから移築したそうです。
こちらは「ブラジル移民住宅」です。内部はブラジルへの移民の歴史についてパネル展示があります。
こちらは「シアトル日経福音教会」。アメリカ人の住居を教会として作り変えたものだそうです。
こちらは「名古屋衛戍病院」。手術台や昔のレントゲン機器などあります。ちょっとお化け屋敷の雰囲気あります(!?)
こちらは病院でも「日本赤十字中央病院病棟」。病院では静かにしましょう・・・。
こちらは「歩兵第六連隊兵舎」。昔の陸軍の詰所です。明治時代の軍隊食もあります。昔は脚気で死ぬ人などが多かったそうで栄養価の高い食べ物使っていたとのことです。
こちらは「第四高等学校武術道場・無声堂」。現在の金沢大学の武道場だそうです。中に入ると稽古の音が聞こえます。
ここで京都の市電に乗って「名古屋駅」から「品川燈台前」まで移動します。途中で「京都七条駅」に停まりますが、終点まで行くと3丁目のエリア。今までのエリアに比べるとちょっと起伏が大きい地形なので見るのは結構大変です。
最初はこのエリアで一番大きな建物「北里研究所本館・医学館」。日本の細菌学の父”北里柴三郎”先生の研究所です。
中は土禁なのでスリッパに履き替えます。理科の実験室みたいな昔の研究室や、白衣を着てのフォトスポットがあります。
こちらは「芝川又右衛門邸」。兵庫県西宮から移設したそうです。
こちらは「長崎居留地二十五番館」。昔の外国人用の住居だそうです。
こちらは「神戸山手西洋人住居」。いわゆる神戸の良いとこのお宅です。
こちらは「宗教大学車寄」。建物の車寄せだけ立っている・・・。
池に面したところにあるのが「品川燈台」。昔、東京湾で使われていたものだそうです。
燈台の隣は「菅島燈台付属官舎」。燈台のスタッフの詰所ですが、こちらは三重県の燈台の施設です。
こちらは京都の茶室「亦楽庵」。中は入れませんでした・・・。
こちらは明治時代の文豪「幸田露伴住宅・蝸牛庵」。
このエリアで大きな住居なのが「西園寺公望別邸「坐漁荘」 」。明治時代の元老としてやりたい放題やった人ですね(?)
3丁目から2丁目は歩いてすぐです。2丁目はレンガの敷き詰めらた通り沿いに建物が並んでいるので割合見学しやすいです。
3丁目と2丁目の境は市電の「京都七条駅」。この駅の傍に交番がありました。これが「京都七条派出所」。さっき見たときはお巡りさんがいたのですが・・・事件でどっか行った??
派出所の隣には公衆電話もあります。
交番の隣は「札幌電話交換所」。昔の電話機などが見ることができます。
隣は「安田銀行会津支店」。建物の中は衣装レンタルのお店になっています。
こちらは「京都中井酒造」。こちらも酒蔵ですが、中で飲料などが販売されています。
こちらは「千早赤坂小学校講堂」。今日は点検中で中は入れません・・・。
こちらは「東松家住宅」。
こちらは「第四高等学校物理化学教室」。
こちらが「清水医院」。この施設の裏手には迷路施設があります。
施設の一番奥の場所には「東山梨郡役所」があります。
東山梨郡役所が2丁目の最深部。ここからレンガ通りを戻り最後に1丁目です。
最初に見えるのが「三重県庁舎」。今まで見た施設の中でも大きさは際立ちます。今の時代だと費用対効果が叫ばれるような施設かもしれません・・・。
三重県庁舎の反対にあるのが「二重橋飾電燈」。皇居のものを移設したそうです。
二重橋飾電燈の隣にあるのが倉庫かと思いきや「鉄道局新橋工場」。
中にあるのは明治天皇や皇族の御料車。萌えるわぁ・・・。
改札前を横切った先には「大井牛肉店」。こちらではすき焼きが食べられるのですが、今日はラストオーダーが終わっていました・・・。
隣には「三重県尋常師範小学校・蔵持小学校」。明治時代の小中学校ということでしょうかね。割合小さ目です。
続いて「近衛局本部付属舎」。内部は施設の案内所になっています。
近衛局本部の隣には「赤坂離宮正門哨舎」。警備受付ですね。
坂を上って、こちらが「聖ヨハネ教会堂」。京都市にあった教会を移築したものです。今日は入れませんでした・・・。
こちらは「学習院長官舎」。学習院の長官が住む特別な家だそうです。学習院は皇族の利用する大学でもあるので、皇族の寮としても使われたそうです。
隣には「西郷従道邸」。有名な西郷隆盛さんの弟の家。立派な家に住んでいたんですねぇ・・・。
そしてこちらが「夏目漱石・森鴎外邸」。庭の前にいる猫が"吾輩は猫である・・・"と語ってくれます。
夏目漱石邸の反対側にある日本庭園の中にあるのが「東京盲学校車寄」。あまりに微妙な位置にあるので近くで写真を取り忘れました。
最後は、改札の横にある「第八高等学校正門」。これで一応全施設です。
ということで、一応すべての施設は見て回ることができました。
続いて飲食施設を確認しておきます。
5丁目の帝国ホテル内には喫茶室があります。今日は定休日でした。
帝国ホテルの外にはコロッケを売っているお店もあります。
こちらは4丁目にある「浪漫亭」。施設内ではメインダイニング的に位置づけのようです。カレーが美味しいです。
4丁目はもう一つ「食道楽カフェ」という施設もあります。こちらでもカレーが食べられます。
こちら1丁目の「碧水亭」。和食レストラン。到着時にはラストオーダーは終了で中は見れず・・・。改札横には店舗のメニュー案内はあります。他にもうどんやすき焼きなどなど・・・ありますが、ちょっと回り切れませんでした。
物販店は東京駅の前と改札の前
小さいながら雑貨にお菓子、一通りのお土産品は用意されています。オンラインでも買うことができます。
11時頃に来たのですがあっという間に閉園時間の17時になりました。やはり100haは広いです。施設の中に入れてくれるところが多いので、明治時代のコスプレとしたい人はいいかもしれませんね。
この時代の扱ったアニメとかがブレイクしたら一気に人が増えるかも・・・。
そして、意外だったのはアジア系の外国人の多さ・・・。明治以降ってあまりいい印象がないんでは?と思いますが、皆さん結構楽しんでましたね。
最後に初めての施設なのでトイレチェック!!
従業員も募集しています!!
明治期を中心とする60以上の歴史的建造物を移築、保存、展示する野外博物館。高度経済成長の影で消えゆく貴重な明治期の建造物を何とか保存したいと建築家・谷口吉郎氏と名古屋鉄道社長(当時)の土川元夫氏の同窓生の二人が力を合わせて昭和40年に開村、平成27年に50周年を迎えた。
TEL | 0568-67-0314 |
住所 | 〒484-0000 愛知県犬山市内山1番地 |
URL | https://www.meijimura.com/ |
入場料 | 入村料 大人 2,000円 大学生 1,600円 高校生 1.200円 中学生・小学生 700円 65歳以上 1,600円 未就学児と明治生まれの方は無料 |
開園時間 | 09:30~17:00 |
アクセス | 名鉄 犬山駅よりバスで20分(片道500円) |
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