航空機技術に力を貰える博物館

NO.533


かがみがはら航空宇宙博物館

かがみがはら航空宇宙博物館


日時 2024年 3月 1日


出発前の天気予報では終日雨と言われていた本日。流石は私の彼女(天照大神)、朝からばっちり雨が上がってくれました。天気は晴れたのですが今日から寒気が流れ込むとのことで寒い・・・。

今日は愛知県をちょっと離れて隣県の岐阜県へ向かいます。


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名古屋から名鉄特急であっという間に岐阜に到着。ここから乗り換えて「各務原市役所前」までやってきました。


かがみがはら航空宇宙博物館


今日最初の目的地は「かがみがはら航空宇宙博物館(通称:そらはく)」です。なんでこんなところに航空宇宙?と思うかもしれませんが各務原には自衛隊の基地もあり、ゆかりのある地なんだそうです。

ここから”ふれあいバス”に乗り換えて、移動すること20分ほどで「そらはく」に到着!!時刻は10時半くらいです。


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駐車場を見る限りほぼ貸し切り状態かと思われる・・・。まぁ平日の博物館ですので・・・。


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大きな看板が見えるのでその方向に進むと長い直線の広い通路・・・実は飛行機の滑走路をイメージした通路。入口前に来ると「ENT」の文字が見えます。

この通路にも多数の展示飛行機があります。入口側から見ていきます。


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まずはヘリコプター。この機体は各務原の工場で製造されたものだそうです。


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隣は、戦後初めて国産製造された旅客機「YS-11」。


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さらに隣は、救難飛行艇「US-1A」。こちらはかつて海上での救命活動に使われていた機体。あまり知られていないことですが日本の飛行艇はある意味ゼロ戦よりも優秀なんだそうです。


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そして最後に見えてくるのが「対潜哨戒機P2-J」。現在は引退した機体ですが日本の領海を長い間守ってきた機体です。

基本的にミニオタ(ミニタリーオタク)なので、もうこれ見るだけでもテンション上がります。


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4つの展示を見終わるといよいよ入口です。右側には屋内の展示エリアが見えています。展示面積9400㎡と言いますから大体200メートル×50メートルくらいでしょうかね?相当大きいです。


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自動ドアを抜けると白基調の広い空間が現れます。どうやらここがエントランスです。ドアの近くには館長とアンバサダーの元宇宙飛行士山崎直子さんのお言葉がありますね。

お台場の日本科学未来館は日本人最初の宇宙飛行士毛利衛さんだったので、こうした航空宇宙関連施設は、宇宙飛行士経験者が関わるのが定石になりつつあるのでしょうかね・・・?


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さてチケットを買いました。自販機はクレジットカードに電子マネーの有名どころはほとんど利用できます。最近はこうした施設も増えてきましたね。チケットは受付横の入口で見せるだけです。

再入園OKの施設なのでチケットは最後までなくさないようにしましょう。


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展示入口前ではガイドマップの配布もあります。日本語の他は英語です。

最初は1階の「A1 航空機と航空産業の始まり」のエリア。


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まずは飛行機と言えば世界で最初に飛んだ「ライト兄弟」の飛行機。こちら実物大の模型ですが、天井に吊るしてあります。


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そしてこちらは日本で最初の飛行機「乙式一型偵察機」。フランスの飛行機をライセンス生産で製造したものだそうです。完成当時はもっぱら飛行機は偵察に使われていました。

そしてこの飛行機はご当地各務原の工場で最初に生産されたものだそうです。なのでこのエリアは"航空産業の始まり"というテーマが付いているんですね。

続いて「A2 戦前・戦中の航空開発」のエリア。


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飛行機の急速な発達が戦争という推進力に頼っていたことは悲しい現実ではありますが、戦前に日本の航空機の技術は本当にすごかったことがわかるエリアですね。


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このエリアで目を引くのが「三式戦闘機二型飛燕」。兵器というのは無駄がないからスマートな形状です。しかもこの飛行機は解体を逃れた実物を復元したものだそうです。


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エンジンなども復元されています。


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更には飛燕と零戦のコクピットパネルの展示もあります。


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飛燕の上を見ると・・・零戦が展示されています。こちらは宙吊りなので近寄ることはできません。


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飛行服や設計図なども展示されています。服は寒そうです・・・。

続いて明るい場所に出ます。「A3 戦後の航空機開発」のエリア


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戦後は基本的に海外の飛行機のライセンス生産という場合が多かったようです。それでも軍民合わせていろいろ作られてきました。


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直線の通路の両脇にたくさん並んでいますね。


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こちらは荒海への着陸の実験用に作られた「UF-XS」。実験機なので塗装など現実的ではない色使いです。


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こちらは「KAL-1」。こちらは最初に乗る練習機。航空学校で使われていたものだそうです。


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こちらが「T-33A練習機」。アメリカ製のジェット戦闘機を練習機に改良したものだそうです。怪獣映画でやられる航空自衛隊機として何度か映画で見たことがあります・・・。


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こちらは初めて国産されたジェット機「T1-B」。航空自衛隊の練習機だった機体です。機体に「50th」と書かれていますので、50年以上使われた・・・日本人は物を大切にします・・・。


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こちらは航空自衛隊初の超音速戦闘機「F-104J」。主翼が極端に短いのが特徴ですね。


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こちらは「高揚力研究機X1G」。飛行機の離着陸性能を試すための機体だそうです。


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こちらが「T-2高等練習機」。日本が初めて独自生産した超音速の練習機です。曲技飛行チームのブルーインパルスでも採用された機体。


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こちらは長い間日本の空を守ってきた戦闘機「F4-EJ」。長期にわたった利用されたので、コクピットの形状なども時代に合わせて変わっているようです。


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これは「N-62軽飛行機」。量産して販売を目指したけど、コスト面で合わず5機しか製造されずに断念されたものだそうです。


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こちらは「FA-200」。STOL実験機、STOLというのは短距離離陸のことで、短い滑走路から離陸できるように設計された機体です。


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こちらは「T-3初等練習機」。この飛行機は梯子を上って操縦席を見ることができます。


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こちらは「T-2CCV研究機」。コンピュータにより最適な飛行姿勢を維持することでパイロットの負担を軽減することを研究する目的で作られた機体だそうです。主翼の前に小さな翼があり、これで姿勢を維持するようです。


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こちらは「STOL実験機飛鳥」。大型の輸送機が短距離離陸できることを目的にした実験機。主翼の後ろに大きな翼端板があってこれで空気の流れを制御する仕組みらしいです。


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隅っこでひっそり展示されていたのが垂直離着陸(VTOL)の実験機「フライングテストヘッド」。見た感じは現代のドローンのお化けのような感じです。ドローンはこうした実験があって生まれたのかもしれませんね。


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こちらが「47G3B-KH4」ヘリコプター。国産で最初の量産型です。


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こちらは「KHR-1」ヘリコプター。


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こちらは「BK117」ヘリコプター。試作3号機なので塗装が特徴的です。


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これは「OH-6J」というローターの性能を向上される目的で製造された実験機だそうです。


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これは「XOH-1」という実験機のモックアップ(実物大の模型)。よく見ると木で出てきます。


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この他、現役の航空機の多くは模型での展示。機数に限りがあるから仕方ないですね。最新の実物はもちろん見せられないだろうし・・・。


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飛鳥の奥には飛行機の部品についての説明コーナーもあります。フラップの制御など実際に触れるので面白いです。


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エンジンなどもあります。車とは比較にならないパワーを生み出すのでかなり大きいです。


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こうした展示を見るだけでなくて、飛行機のシミュレーターを体験できるのがこの施設の良いところです。今日は平日なので乗り放題ですが、週末は混みそうです・・・。


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飛行機はブルーインパルス機と旅客機が選べます。ブルーインパルスの飛行機は難しいです。


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どちらも利用後に自分の飛行状態をモニターで見ることができます。アチコチでコースを外れてしまった自分の飛行機を見るのは悲しいです・・・。


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この隣には「宇宙」の部門の展示エリア。ロケットの仕組みとかエンジンなどを見ることができます。ロケットのエンジンの出力は2万馬力・・・。自分の車の300台分くらい・・・。凄い・・・


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続いて物販店舗へ。航空機が大量に見られるA3のゾーンにミュージアムショップの入口があります。極端に大きくはありませんが、オリジナル商品とかあります。


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街中ではなかなか手に入らないブルーインパルスはJAXAの商品を買えるお店です。


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小さいながら飲食店舗もあります。カフェなので本格的な食事はありませんが、小腹を満たすには十分です。

そして・・・時間が迫ってしまい2階の宇宙の展示エリアは見ることができず・・・。次回にチャレンジとなりました。。。

航空機を間近で見れるのは自衛隊の航空ショーくらいしかなかったので、こうした博物館に来るとテンション上がります。そして展示を見ると日本人の技術力を改めて学べます。

自分も頑張らねば・・・と力ももらえた「そらはく」でした。


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唯一気を付けないと行けないのがアクセスでしょう。「そらはく」から出るバスは1時間に1本程度なので・・・。

 

最後に始めて来た施設なのでトイレチェックです。


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流石にリニューアルしているだけあって綺麗です。ウォッシュレットも完備です。


かがみがはら航空宇宙博物館


小さい子供と過ごせる「キッズルーム」も完備されています。


視察記録


岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は、1996年に開館以来多くの人びとに愛されてきた「かかみがはら航空宇宙科学博物館」が、岐阜県と各務原市の共同事業で3年半をかけて全面リニューアルし、「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」愛称「空宙博」(そらはく)として2017年にリニューアルオープン。先人の空・宇宙への憧れ、挑戦の歴史を伝え、子どもたちにチャレンジスピリットと感動を与え、国内唯一の本格的な航空と宇宙の専門博物館に生まれ変わりました。
TEL 058-386-8500
住所 〒504-0924 各務原市下切町5丁目1番地
URL http://www.sorahaku.net/index.html
入場料 大人 800円
高校生 600円
60歳以上 600円
中学生以下無料
※クレジットカード、電子マネーなど対応あり
開園時間 平日 10:00~17:00 土日・祝日 10:00~18:00(年末年始に休館次期あり)
アクセス 名鉄各務ヶ原線 各務ヶ原市役所前よりバスで20分

地図(GoogleMAP)

天気予報(ハリテンより)

視察履歴

2024/03/01
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