雨天でも大丈夫、インドアだから!!
No.0025
ワイルドブルーヨコハマ
視察日時 2000年 8月12日
更衣まで
横浜ドリームランドに雨が降ってきたため、急遽移動!本日は視察のダブルヘッダーとなりました。今度の目的地は「ワイルドブルーヨコハマ(以降『WBY』と略します)」。関東内では最も「浜崎度数」の高い施設という評判(と勝手に思っている)の施設である。まぁそれっぽい人が多いと言うふうに理解して下さい・・・大意はありません。
ヨタ話はこれくらいにして、ワイルドブルーヨコハマには以前から疑問があります。なぜ最寄り駅が川崎なのに、「・・・ヨコハマ」何でしょうか?
まぁいいや・・・。と言うわけで川崎駅からスタートします。川崎からは直通バスも出ています
直通バスだと、15分くらい。路線バスだと20分くらいで着きます。路線バスの場合は「平安高校前」で降りましょう。雨は現在降っていませんが、いつ降り出すかは予断を許さないような天候です。
バスを降りると駐車場のマークが見えますので、まずは駐車場から・・・
内部は非常に凝った作りが自慢のWBYですが、駐車場は以外にオーソドックス。2層の立体駐車場です。ちなみに1日2000円は、今まで見た中では高い方です。
駐車場から道路に沿って歩いていくと正面ゲート。まずはチケットを買いますが・・・ややっ?発券所が閉まっている?あれ?と思ったら、発券所は内部に移動していました・・・。
中にはいると、雰囲気がずいぶん変わっています(ちなみに2年くらい前に来たときと比べて・・・)。今までロッカーキーをもらうところが発券とロッカーキーの受け渡しを兼務しています。ここから実際に中にはいるにはさらに小さな改札を通ります。入口出口兼用です。出てくる人が優先のようで、少し待たされました(一人で来た人はいつも不遇です・・・??)。
料金は一人3900円、5時を廻ると2900円になるのですが、現在は4時なので・・・待つべきか、買うべきか・・・悩みどころ・・・っで買ってしまう。
中にはいると、すでに精算している人もおり、ちょっと混雑しています。帰る人も多くなっているようで・・・。こんな時間にこんな場所に一人で・・・しかもデジカメぶら下げて・・・怪しい・・・という視線をチケットカウンターからビンビンに浴びながらロッカーへ向かいます。
更衣室にて
ロッカーの入口にはマットが敷いてあり、ここから土禁となります。
ロッカーは中央から左が男性、右が女性でそれぞれのロッカーの接合部にファミリー用の男女兼用ロッカーがあります。クーラーは効いていますが、ちょっと臭い(いわゆる「オイニー」が・・・)です。ロッカーの入口にはロッカーキーのリストバンドへの案内が・・・無くすと大変ですからね!
ロッカールームは絨毯敷きですが、水に濡れた箇所がやや多く、靴下は脱いだ方が賢明なようです。ロッカーは2段組です。中にはハンガーが2つ、鏡に、靴入れ、傘たて、タオルのフックとなかなか豪華なロッカーです。コイン式では味わえません・・・。
また、更衣ブースやシャワーのあるドレッシングルームは非常に豪華です。泳ぐ前ですが、ここでチェックしましょう。
まず更衣ブースは90センチ四方くらいのブースです。足下以外は顔も隠れます。中には小さな棚・・・(写真失敗ごめんなさい・・・)
続いてシャワーブース、蛇口は一つですが、ノズルをかける場所が2カ所。子供一人でも安心して利用できます。さらにドアにタオルかけと小さなフックがあります。もちろん温水が出ます。
続いてドレッサー。各シンクにはドライヤー(無料)が設置されています。ムースやコロン類もあります。ドライヤーのみ使いたい人は立ったまま見れる鏡とドライヤーのブースもあります
さらに殺菌済みのブラシ(戸棚内)とブラシを回収する箱(下)
シャワーブースのそばには、脱水機もあります。中詰めてふたして手で押さえると自動で脱水します。
まさにホテル並の豪華なドレッサー。更衣室界の『叶姉妹』と言ったところでしょうか(余談ですが、叶姉妹の本業は何でしょうか?誰か教えて・・・)
但し、ロッカールームはかなり床が濡れています(絨毯が湿っています)。ロッカールームとドレッシングルームの間はマットも敷いてあるのですが・・・どこからともなく臭いが・・・
こうしたドレッサーブースを挟んで、男性ロッカーの反対側にファミリーロッカーがあります(その先には女性ロッカーもあるのですが、事情により入れませんでした・・・)。
ロッカーの間隔が少し広めにとってあります。このエリアは男性でも女性でも入れます。何も来ていない女の子が走ってきたりすると目のやり場に困ります・・・。
さぁ着替えましたのでプールへGO!
プールサイドにて
WBYのロッカールームは地上1階ですが、プールエリアは2階以上になっています。このためロッカールームから出ると階段かスロープを登って上に上がります。男女に分かれた動線はここで一緒になりますが、ここはかなり暗いです。シャワーもありますし、足洗もありますが、何もないところもあります。基本的にはこれから入る人はシャワーを浴び、出る人は何もないところから・・・らしいのですが、子供がふざけてシャワーを浴びる以外は殆ど、中央の何もないところから入ってしまいます。って書いてもよくわからないんですが、写真を撮ると真っ暗なもので・・・気になる人は実際に行ってみて下さい。
階段を登るとビーチがドーンと開けてきます。
床面の材質は樹脂系の防水材質。やや弾力があります。中はかなりの混雑で、陣地取りはかなりの苦戦が予想されます。通路が無くならないように、最小限の通路は確保しています。
内部にはデッキチェアーが並んでいる一角が見えますが、ここは有料ゾーンになっています。
料金は1900円です。レンタルコーナーで申し込めます(現在満席・・・)。
レンタルコーナーは入口の左側です。シートの他、浮き輪やボードなどレンタルしてくれます。ここは物販も兼ねています。
ボードはいろいろな種類があります。ボディーボードをするときはまずレンタルで借りましょう!フィンも貸してくれますよ!これ以外にもライフベストやスティックフロート(これは売るだけ)もあります。
浮き輪などに空気を入れたい人は、このレンタルショップの横にコンプレッサーがありますから、ここで入れましょう。
利用料は無料です。2機あります。
場内をグルッと回ってみましょう。気が付くのは「ちょっと古びたな?」と言う感じです。オープンして8年目、人間で言えば更年期障害がお肌に出始めたと言う感じがします。木製橋のぬめり、2階側壁の汚れ・・・
1階の低い部分のカビ・・・等々が目に付きます(・・・って、こんなの見てるのは小生だけ?)
プールサイドも所々、水たまりができていて、これに足の脂などが浸みて、スッテンとなりそうなシーンもありました。
もう一つは、場内の暗さ。今までアウトドアの施設ばかり見てきたので場内の暗い部分は非常に気になります。
造波装置の裏手から上に上がると、流水プールに出るのですが、ここでアクシデント発生!なにやら女性の怒る声と「待てよ!」という男性の声、「ムム・・・」と思って、近づくとあらら・・・仲直りのキス中でした・・・。ちなみに浜崎度数の高い女の子・・・。「なんで俺が気を使わなきゃならないの?」っとトイレに行く振りをしてやり過ごしました・・・。はぁむなしい・・・。
場内には、各所に立て看板が目に付きます。注意、案内など様々ですが、施設内で後から作られたり、企画されたものに対しての案内が多くなっています。
ボディーボードに関しては昔からOKでしたが、フィンを付けたりと趣向が増えているようで、この点気を使っているようです。こうした案内はオープン後の運営変更に対応できるように設置場所を考える必要があります。
さてさて問題になるのは陣地。とっておきのお奨めを紹介しましょう。まずは流水プールのある3階に上がります。
上がって右側にウォータークーラーと展望場所があります。この付近は人が殆どいません。日差しも当たり明るいし、風通しもかなりOK!です。小生が行かないときは利用してみて下さい。
さぁプールを見てみましょう!
プールにて
造波プール(BIG BAY)
波の出るプールです。WBYでは最も大きいプールになります。プールとして泳ぐほかに、ボディーボード、ワイルドジャンプなどのアトラクションのエリアとしても利用されています。
プール内の3分の2くらいまでは遊泳区域ですが、それより深いところは遊泳禁止区域となります。ちなみにボディボードやワイルドジャンプなどの利用時にはこの区域まで利用します。遊泳時は泳ぐというより浮かぶという感じ・・・です。
現在は、モンスターウエーブという大波の出る時間帯があります。流れとしては
水底監視のため全員を上げる→水底監視後、ボディーボードタイム→ボディボード終了後、モンスターウエーブ開始
という順序です。ではモンスターウエーブになるまでを見てみましょう。
ボディーボード中です。この時間でも波はかなり高いのですが、このときビーチサイドではすでにモンスターウエーブの説明が始まります。
トラメガで「波が大きいこと」「銅鑼が鳴ってから入水すること」「走らない」等々の注意を告知しています。但し周りの人はもうわかっていて、いい場所をとるための準備をしています。
そして場内アナウンス・・・謎の老人の声で「今度の波は手強いぞ!心してかかれ・・・」、そしてドッド~んと言う音とともに、銅鑼の音!来ました!モンスターウエーブです。場内は先ほどの注意のことはどこへやら、一目散にダッシュ!
確かに凄いです。写真ではそれほどに見えませんが、人のうねりがよくわかります。
調子の悪いエレベーターにずっと乗っているような雰囲気でしょうか?「ギャー」「キャー」「ウォー」等々いろんな悲鳴(歓喜の声?)が聞こえてきます。
さぁモンスターウエーブ中は監視員は大変です。全員出動しています。
この状態では「あれするな」「これするな」指示できませんから、本当に監視しているだけです。人同士がぶつかるのはもはや回避できませんので、この時間は衝突があることを予め告知しています。みんな覚悟の上のチャレンジです。
外部プール(PARTY LAGOON)
モンスターウエーブ中のプールを抜けて、外に出てみます。雨は小降りです。WBYにはあまり知られていませんが、外にもプールがあります。外と言うよりベランダと言った感じでしょうか?
雰囲気はホテルのプールと言った感じです。今日はレゲエのライブがあるようで、設営の準備が進められています。
なかなか雰囲気良いのではないでしょうか・・・。但し雨が・・・。ちなみにこのプール夏期のみの営業です。冬は寒いもんね!
子供プール(KIDDIES LAGOON)
造波プールの波が別れて溜まったところにあります。子供用のプールです。
こちらは家族できた人がのんびりと過ごしています。プールの中には遊具類もあります。
大人の膝上くらいの深さなので、子供も安心して遊んでいます。
流水プール(WATER WAY)
流水プールは館内では3階になります。グルッと場内を一周します。途中滝などがあって濡れるところ等もあります。
このエリアはフロートや浮き輪で流されている人が多いです。しかし、良く見ると水が汚い・・・。緑がかっています・・・何が入っているのやら・・・。昔はこんなはずでは・・・ちょっと気が引けてしまいます。水深は100センチくらいでしょうか?ちょっと泳ぐには厳しい深さです。
ジャグジー(WHIRL POOL)
ジャグジーをプールというのは無理がありますが、一応そういう説明なので・・・入れてみました。
どこの施設に行ってもジャグジーは満員です。何が楽しくてみんな浸かっているのでしょうか・・・?ジャグジーのそばにはサウナもあります。こちらは水着を着てはいる上に、男女共用・・・。化粧して入っている人がいますがどういうつもりなんでしょうか?やっぱり、サウナはカプセルホテルに限ります!と言うわけでここには入りませんでした。
スライダー(チューブ)
ワイルドブルーのスライダーはボディスライダーとチューブスライダーの2タイプです。チューブスライダーは有料で、フォトサービスまであります。ちなみに現在は、キューラインができています。一人で乗って証拠の写真まで撮られた日には・・・と言うわけで今回はパスしました。
どこでもそうですが、やはり浮き輪の持ち運びで時間を喰うため、このスライダーは非常に人はけが悪いです。まぁしょうがないと言えばしょうがないですが・・・。
スライダー(ボディスライダー)
裸一貫で滑る男のスライダー(じゃないけど)もあります。こちらは流水プールのさらに上から、ロッカールームのフロアまで、4階の落差を滑り降ります。ちなみに写真が撮れなかったのは、暗いんです・・・並んでから、滑り終わるまでずっと・・・。それとカメラ持っては滑れませんので・・・
ボディボード
造波プールで人が泳がない時間帯にボディボードタイムがあります。こちらはかなり本格的!と思ったら、以外にシロートもたくさんです。ボディーボードをやりたい人は、ボードをレンタルでまず借りましょう。
フィンも貸してくれますが、これは入水前に装着します。フィンを付けて海底原人ラゴンのようにビーチサイドを徘徊してはいけません。
ボディーボードの入口は造波プールの右側です。
水底点検が終了してから始まりますので、それまでは備え付けのモニターを見て、即席で勉強しましょう。監視員からOKが出たら、順次、入水して開始です。
いかがです?これ見ただけでうまくできたら、きっと才能があります。
ワイルドジャンプ
造波プールを利用したアトラクションです。実はこれが楽しみで・・・まずははやる気持ちを抑えて、視察・・・視察・・・。
ワイルドジャンプの入口は造波プールの左側。つまりボディボードの反対側になります。時間帯はボディーボードの終了後に始まります。時間の制約上先着30名までのようです。
いよいよ始まるようです。監視員がやってきました。ロープをたぐり滑車を持って準備OK!
ロープにはしっかりつかまりましょう。滑車がロープを滑ってドッボ~ん!
監視員がロープを引いて、次の人へ渡します・・・。ちなみに落下した人は
水上の仮設の橋から上がります。水中にも監視員がいて万が一おぼれそうな場合は助けてくれます。このアトラクション始まる前は人が少ないですが・・・始まると長蛇の列になります。
さぁ要領はわかりました。今度はトライしましょう。次の回は何時か確認に行くと・・・
ガ~ん!終わってしまった。今日はもうやらないらしい・・・はぁ・・・確認事項を記したシートを飛び込み台の近くで発見、これを読んでからやるようです・・・。残念・・・。
物販飲食
物販
まずは物販から、物販は入口からあります。入口はお土産ショップも兼ねているようで、WBYオリジナルグッズやサーフブランドのシャツや帽子なども売っています。最近の物販の必須アイテム「携帯(電話)ストラップ」もあります。
ビーチサイドにはレンタルショップを兼ねるショップがあります。こちらは物販よりはレンタルの機能が充実しています。あまりここで買い込む人は見かけません。
飲食
飲食は1階に2カ所、2階に2カ所あります。但し2階のショップは17時になると閉まってしまいます。さらに2階のレストランの一つはお休みでした。あまり売れないのでしょうか?
1階のレストランも、繁盛という感じではありません。レゲエのライブ会場よりのレストランは、そこそこ人もいますが、みなさんあまり食されないようで・・・。ちなみにこのレゲエのライブは結局雨が降り、レストランの中での演奏に急遽変更になりました。
飲食に関しては、ちょっと寂しいWBYです。
アイデアショップ
リラクゼーションコーナーでは日焼けと足のマッサージがあります。
以前は寝て焼くタイプでしたが、たったまんま焼けるタイプのブースが・・・。これじゃ電子レンジ?
こちらはやや繁盛・・・日本人は疲れています・・・。
精算
さぁ一通り見たので、ロッカールームに戻って着替えましょう。結局お金使わなかったなぁ・・・精算はなしか?と思っていたら、ロッカールームで緊急放送が・・・
「只今、精算端末の故障のためご迷惑をおかけしております・・・」
なに?壊れた?じゃぁ精算できないの?あぁもっと食べとけば・・・と思いながらも急いで更衣を済ませて、精算ロビーへ!案の定大混雑!
みんな並んでいます。そしてこんな時必ずいるのがごねる奴!理由はよくわかりませんが、スタッフに文句を言っています。しかし、WBYのスタッフ、満面の笑みで受け止め、事情をきちんと説明・・・ごねる奴は列に並びました。まさに、ホイス・グレーシーのタックルを受け流して、ハズカシ固めに移行する桜庭和志を見ているかのような、切り返しであります。
さてさて、どうして故障したのかを調べているスタッフの横に立って立ち聞きしてみると、どうやらPOS端末のOSに問題があるようです。いわゆる「NT-POS」なんですが、どうも調子が悪いらしい・・・。インフォメーションの前で何度もパソコンをリセットするスタッフ。見ていると「WINDOWS NT WORKSTATION」のロゴが・・・合ったような気がします。
しかし、このトラブルも15分ほどで復旧。カウンターは急遽フルゲートで対応しています。普段は浜崎度数の高い女性のみの対応なんですが、現在は男性も稼働しています。ちなみに小生の精算額は「0」。「0なのに精算なんて悲しいね・・・」と言うと「大変申し訳ありませんでした。システムのトラブルがございまして・・・」とマニュアル通りの回答(?)が帰ってきました。
この時期はいつも貰えるのか?これはお詫びの印なのか?次回入場時の割引券を貰いました。9月までは1000引きの2900円、10月は2200円で入場できます。さらに11月になると1000円で入場できる優れもの!わ~い!
と喜んでいるとおなじみ「EXITカード」を貰います。
出るまでちょっと休憩!と言うわけで喫煙コーナーでジュースを飲んで、タバコを吸って、後は直通バスで家路に向かうわけだ!
試練の「ハシゴ視察」はこうして幕を閉じた・・・。外は雨・・・。
感想
昨今のWBYはあまり言い噂を聞きません。「人が減ってる」とか「売上落ちて苦労している」等々・・・。
実際に足を運んでみると、オープン以来、少し老朽化が始まっているような場所が見えます。やはり人間で言う更年期障害時期に運営や売上も入ってきているのでしょうか?
インドア施設と言う点では全天候というメリットはありますが、場内の温度が30度以上で、しかも蒸し暑い、さらに空気が塩素臭いことは、食欲の減退につながります。おなじ温度でも豊島園の異常な飲食の売れ行きを見ると、なんかそう思ってしまいます。
さらにロッカールームなどの絨毯の湿り等は、同じ絨毯の床材を利用しているサマーランドなどと比べるとちょっと見劣りするところもあります。反面ドレッサー類の充実は群を抜いていますが・・・。
後精算方式も今回のようなトラブルが発生すると、一気にクレームの雨霰となるので、便利そうな反面の諸刃の剣と考えるべきなのでしょうか?後精算を意識するあまり、内部の消費を控えてしまうようにも見えます。
先進のシステムが先進でなくなったとき・・・若い頃美人で通っていた人が、中年になって更年期障害に差し掛かったとき・・・どのように克服するか?これがこの施設の現在の課題のように感じます。
料金後払いなど当時としては画期的な料金体系で多くの人が足を運んだ施設。通年営業のためか施設の痛みも早く、客足の遠のくのも早かった。
視察履歴
最後の夏、大賑わい!! (2001年7月8日)
雨天でも大丈夫、インドアだから (2000年8月12日)
動画内容の文書起こし
昔、昔、
今はマンションになっている横浜市鶴見区平安町に、ワイルドブルーヨコハマというウォーターパークがありました。1992年に開業した施設は敷地面積3万㎡の完全屋内型プール施設で、中にはビッグベイという大きな増波プールとその周りには子供用のプールがあり、周囲を取り囲むように設置されたウォーターベイという流水プール、夏時期だけ利用できる屋外プール「パーティーラグーン」がありました。さらに、施設の屋上近くから滑り降りるスライダーもありました。
横浜という名前が付いた施設ですが、最寄り駅はJR川崎駅か鶴見駅、更にバスで20分程の立地という駅からは離れた場所にあり、車で来た人は施設の屋上にある駐車場を利用しなければなりませんでした
外から見るとテーマパークというよりは体育館のような外観で、道路を通過する人から見るとこの中に大きなプールがあるということはなかなか認識できなかったようです。
この施設の最大の特徴がフロントでのチケット対応です。ホテルのような立派な受付カウンターで利用料金を支払い、ロッカーのカギを受け取ります。鍵には利用するロッカーの番号が記載されている他に、バーコードが付いており、このバーコードを読ませることで施設の中にあるレストランやお土産、レンタル品なども借りることができました。
そして退場するときには、フロントで精算をして使った料金を支払うというテーマパークでは珍しい後払い精算方式を用いた施設でした。
この施設を楽しむ人は、フロントで受付を済ませてからロッカーに向かいます。ロッカーキーに書かれた番号が自分の使うロッカーで、
ロッカー室には更衣ブースの他、ドレッサー、脱水機、個室シャワーブースなど今までのプール施設にはない豪華な設備が完備されておりました。
ロッカー室を抜けて、男女の更衣室が合流した場所から階段を登るとプールの入口。屋内ですが高い天井の開放感があるプールが見えてきます。プールの床面は白色のパンチカーペットで、プールの底面も同色ですので、白砂のビーチに来た印象を受けます。
増波プールは一番深いところまで行くと波が来たときには足がつかないほどで、利用する人はレンタル品のフロートを利用して奥まで進んで並みを楽しんでおりました。
時間が来ると大きな波が出たり、その波を使ってボディーボードを楽しんだりすることもでき、更にはロープで滑空してプールに落ちる体験もできる時間もありました。
小さい子供を連れた家族のためには造波プールの脇にある子供向けのプールもあり、子供も楽しめるように工夫されておりました。
造波プールの階を一つ登ると施設内を一周できる流水プールがあり、こちらは流れながら楽しめるので子供連れからカップルまで賑わっておりました。夏には流水プールと同じ階層に屋外のプールも運営されて、屋外の雰囲気を楽しむこともできました。
泳ぐ目的以外ではサザンオールスターズのミュージックビデオで施設が利用されたり、ワイルドブルーヨコハマを宣伝するキャンペーンガールを選んだりと、芸能活動にも利用された施設で最盛期には80万人が利用する施設でした
しかし、この施設は大きな問題を抱えておりました。施設内の全ての利用料金を後精算にしたために、退場時には精算に時間がかかりました。
さらにすり抜け防止のためのカードを配布していたため、精算金額が0であっても、精算を他の人に任せていた人も、精算が終わるまで精算場所の周辺で待たなければなりません。このため閉園時間が近くなると、精算窓口の周辺は大変混雑しました。
そして開園から10年を待たずして、2001年8月31日にその短い生涯を閉じることになりました。最後の1年は後精算をせずに現金で園内の施設が利用できるようになり、一度来るとほぼ無料に近いような大きな割引を享受できる優待券をもらえたりという状況ではありましたが、造波プールを利用したアトラクションや後精算方式を利用する支払い方式はその後の国内ウォーターパークで受け継がれていきました。
現在は跡地にマンションが立っており、その当時の面影を知ることはできませんが、携帯電話も電子マネーもない時代、プールのような現金を持ち運びにくい施設の運営に一石を投じた施設であることは間違いありませんでした。