日本最大の科学館
No.0048
科学技術館
視察日時 2001年 3月24日
到着まで
昨日は、美術館を2カ所。つまり芸術に浸った1日でした。小生の家訓では「世の中バランスが大事」と言うのがあるので(ホントかね?)、本日は芸術に対して技術を重んじてみましょう。
そこで選んだのが、その名の通り「科学技術館」。まさに技術の殿堂です。場所は千代田区の北の丸。電車では営団地下鉄の「竹橋」駅が最寄り駅です。お堀を挟んで皇居の隣。まさに都心中の都心であります。
北の丸公園には、科学技術館の他に国立近代美術館などもあるんですが、現在改装工事中・・・。今日は技術、技術・・・。公園内は都心のど真ん中ですが、森に囲まれて良い雰囲気です。今日はポカポカと暖かい日ですので、木陰に座って、コックリ、コックリ・・・ってイカン、イカン・・・。
季節はいよいよ春休み。子供もチラホラ見えますが、まずは科学技術館の手前に陣取る駐車場から見てみましょう。
駐車場は無人で機械対応です。ちなみに今日は空きがあります。観光バスなど大型車両は少し離れた駐車場に行きます。
駐車料金は時間制で、3時間までは400円。以降1時間おきに100円づつという値段です。この近辺では非常に格安です。
駐車場から入場ゲートまでは歩いてすぐ。非常に大きな建物が科学技術館です。団体の集合場所などが外部に設置されていて、いかにも子供達の課外授業で使いますよ!という雰囲気満点です。
本日は、「サイエンスカーニバル」なるイベントが開かれているようです。一体どんなものなのか?
科学技術館の入口は1階です。1階はチケットの発券所とショップがあるくらいで、展示施設は2階以上にあります。広々としたエントランスには、大型のディスプレイなどがあります。課外授業で利用することを考えると、エントランスがこのように広いことは便利です。
さぁチケットを買いましょう。エントランス奥の中央部にブースがあります。2ブースありますが今日は1ブースでの対応です。
ここでチケットを買うと後は右手のエスカレータで上に・・・。改札などでのもぎりはありません。入場料は大人600円、中高生400円、小学生以下250円となっています。ちなみに団体になると割引制度があります。
それでは中に入ってみましょう。何とも派手なエスカレーターでGO!
館内の構成
館内は、1階がエントランス。2階から5階までが展示エリアです。展示エリアではエレベーターやエスカレータのあるフロアを中心に5カ所の放射状に伸びた形の施設構成です
館内は、写真やビデオ撮影に関しては殆ど制約がありませんが、飲食や喫煙、走らないなど安全面についてはサインで制約があります。各フロアの目立つ場所にこうしたサインが設置されています。
続いてトイレもチェックしておきましょう。各フロアのエスカレーター横に設置されています。最新施設ではないので、ちょっと異臭がしますが・・・内容は一昔前のオーソドックスな配置。大きい方は和式です。
シンクの石鹸水は学校などでもおなじみのタイプ。SKも各フロアにきちんとあります。
さらに、自販機とゴミ箱が各フロアに設置されていて、ちょっと休憩もできます。ただし自販機で買った飲み物は、その場で飲んで下さい。飲みながらの見学はできません。
さらに、ウォータークーラーや公衆電話も設置されています。
必要なものは一応何でも全て揃っていると考えて差し支えないです。
ちなみに休憩コーナーもあり、イスとテーブルが用意されています。テーブルにはイスが備え付けられていますが、ちょっと古めかしいのが・・・です。床はおなじみPタイル張り。雨の日はちょっと滑りそうな感じを受けます(今日は晴れているから問題なし!)
それでは、各階毎に見てみましょう。
2階
2階は、「原子力」に関しての展示と「北の丸サイクル」という自転車に関しての展示エリアになっています。これ以外にはイベント用のフロアになっています。なにやら大きな声がするので、近づいてみると、思いっきりコスプレした説明員による子供向けの科学教室が行われています。どうやらこれがサイエンスカーニバルのようです。昔教育テレビで見た「何だろうクン」のノリです。
さらに、奥では大人向けの自然現象説明会。ちょうど着いたときには「静電気」について話が行われていました。
このイベントエリアの奥には、目の錯覚などを利用した展示があります。いくつか紹介しましょう。
続いて、「原子力」のエリアです。ここはエリアが暗くなっています。原子力と言うよりは、物体を構成する「原子」や「電子」についての解説を行うエリアです。単なる展示だけではよくわからないため、全ての展示には説明を流す端末があります。ボタンを押すと説明が始まります。何だろう・・・と思いながら説明を聞くと「あぁ!」となるようなものばかり。高校の授業を思い出します・・・。一体何年前の話だ・・・。
場内が暗いので、ちょっと抵抗がありますが、なかなかどうして結構おもしろいです。
このフロアの隣が「北の丸サイクル」。別に自転車屋さんではありませんよ。自転車についての展示コーナーです。2000年の空きにできたフロアです。実際に乗ってみるものや展示されているものなどいろいろあります。
展示品は「古い自転車」や日本に一台しかないもの等々・・・
ここでも、説明のための端末があります。これは自転車のハンドルを模した作りになっています。
見学展示と体験展示がうまく融合したエリアです。ちなみにエリアにはスタッフはいません。お客さんは自由に展示を楽しんでいます。
スタッフがいたのは原子エリアの3Dミニシアターの受付担当だけ。それも3Dめがねを配るだけ・・・。以外にさっぱりしているんですねぇ・・・。
3階
3階は「光」「車」「ガス」に関しての展示があります。
まずは光のエリアから見てみましょう。ここではオーロラの発生の仕組みや宇宙からの放射線を音で表現したりと言う展示があります。内容的にはちょっと子供向きではないので、あまり人がいません・・・。
暗いのと展示内容がやや高度なので、長時間はいませんね。
次に「ガス」のエリア。ガスと言っても燃えるガスだけではなく、「気体」という観点で紹介しています。
こちらは、人は多いですが原理を学ぶと言うよりは、ボールが動いたり、体を使って何かしたりと言う方に興味があるようです。
続いて、「自動車」のコーナーです。こちらは車のカットモデルや、エンジンのカットモデル。シミュレーターを利用しての走行体験や、テレビの宣伝などで良くある、ブレーキの利き具合のテストビデオの上映などがあります。
ドライブシミュレーターが人気があります。やはり車のような題材は動きがあるものが多くて子供に人気です。
4階
4階は、「鉄」、「建築」、「新素材・最新技術」、「パソコン」についての展示エリアです。
まずは「パソコン」のコーナーから見てみましょう。ここでは宇宙開発事業団の業務の紹介から始まって、インターネットやテレビ会議などのパソコンを使ってできることをわかりやすく伝えるエリアです
このエリアは、いわゆる技術館らしい側面が最も良く出るエリアですねぇ・・・。子供に交じってパソコンが苦手なお父さんも・・・いました。
続いて「鉄」のエリア
こちらは「鉄」と言う資源がどんなものであるのかを、展示したもので、特に大きな動きのある体験展示はありません。「宇宙から飛来する隕石の主成分は鉄です」とか、「製鉄の仕組み」など、ちょっとお堅い展示内容です。
続いて「建築」のエリア
こちらもやはりお堅い系ですが、良くテレビでもお目にかかるものもいくつかあります。例えば「地震体験機」。
また、地中での作業機械を使ってのトンネル工事方法の説明などがあります。ちょっとマニアックな内容ですが・・・
そして最後に「新素材・最新技術」のエリア。ここではソーラーカー、リニアモーターカー、ロボット、クリーンエネルギーなどの紹介がされています。
「最先端」という括りでの展示ですが、やや幅広くてう~んと言う感じです。テーマ別の説明ブースで内容を聞くと理解できるので、見た後に、ブースでの説明を聞きましょう。
5階
5階は、「光」に関しての展示や、「メカ」に関する展示などがあります。また、各種の実験コーナーなどもあります。
まずは「実験コーナー」から行ってみましょう。
ここでは、理科の授業をスケールアップして行っています。よくよく見てみると懐かしい内容です。
続いて「光」のコーナー。こちらは目の錯覚を確かめてみたり、鏡を組み合わせることで、無限空間を作り出したりなどを体験できます。
さらにストロボ写真を利用してのジャンプの瞬間の写真撮影などもあります。ジャンプ台の後ろにあるモニターにストロボ写真が写ります。
そして最後に「メカ」のコーナー
こちらは、滑車やてこの原理をわかりやすく展示しています。滑車を使って重いものを持ち上げたり、クレーンでものを動かしたり、滑車を組み合わせて、車を手で持ち上げたり・・・と盛りだくさんです。
なぜかこのエリアはボウリングのボールが天井に張り巡らされてルートをぐるぐる回っています。
クレーンなどの自分でできるもの以外は、説明を受けないとちょっと難しいかもしれません・・・。
物販・飲食
自販機の他に、館内には飲食施設があります。
ちょっと古めかしい作りですが、休憩に利用できる施設です。場所はシアター「ユニバース」の隣です。
ちなみに館外に出ると、地下にレストランがあります。一応チケット売場で再入館できるようになっているので、この制度を利用する方法もあります。
物販施設は、1階のチケット売場の脇にあります。順路で言うと最後の出口前になります。
お土産品と言うよりは、今まで見てきた原理を実験できるセットがあったり、宇宙食などふだんの生活ではあまり手に入らないものが売られています。
レジは1カ所で、特にPOSなどはなく、たんなる「レジスター」でした。
感想
足早に回ってしまいましたが、全て書き込むと、写真がこの3倍くらい必要になってしまいます。
最近の子供は理系離れが深刻と聞きますが、こうした体験展示で親しんで貰えればまだまだ捨てたものではありません。
中にいて残念なのは、スタッフが少ないので展示の原理などがよくわからないものがあることです。また展示内容が複雑で、機械が故障しているのか、自分が動きを理解していないのか?わからなくなるものもあります。理解できずに「困惑」してしまうのを避けるためにもこうしたときには人的な対応は不可欠です。
展示あり、シミュレーターあり、劇場あり、実験室あり・・・これだけ揃って大人600円は非常にお得!以外に楽しめることがわかった科学技術館でした。
最後に落とし物は出口前に置いてありますよ!
科学技術館(英表記:Science Museum, Tokyo)は東京都千代田区北の丸公園内にある博物館(科学館)である。公益財団法人日本科学技術振興財団が運営・管理を行っている。
TEL | 03-3212-8544 |
住所 | 〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号 |
URL | http://www.jsf.or.jp/ |
料金 | 大人(高校生以上) 950円 中高生 600円 小人(4歳以上) 500円 65歳以上 850円 |
営業時間 | 9時30分~16時50分 |
アクセス | 東京メトロ 竹橋駅より550メートル |
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天気予報(ハリテンより)
視察履歴
- 2001/03/24
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